WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)が始まり、野球ファンの関心は侍ジャパンの動向に向けられている。1次リーグが始まる前にこれを記しているので、日本の勝敗と2次ラウンドへの進出については、他のメディアにお任せしよう。
とは言え今回のテーマは、WBCはもちろん日本の野球のこれからに関わる大きな変革と言えるだろう。
野球ファンの目が一心にWBCに注がれるなか、メジャーリーグで大きなルール変更が決まった。打者を敬遠する際に、これまでは捕手が立ち上がって打てないゾーンに投手が4球を投げていたのだが、これをやめることにしたのだ。
ベンチにいる監督が主審に敬遠を告げると、投手が4球投げることはせず、自動的に打者は1塁に出塁する。狙いは、投手が4球投げることに要する時間を省いて、ゲームのスピードアップを図ろうと言うのだ。どうせ歩かせる、どうせ打たないのなら、そのまま1塁に行く方が合理的だという判断である。
敬遠に要する時間は、1分ほどである。 敬遠で歩かせる場面が1試合に何度あるのか? これでゲームの時短にどれほどの効果があるのか?
ゲームのスピードアップを考えれば、根本的な解決策とは言えないだろうが、それでもやらないよりはやった方がよい…という考え方がそこにある。