入札は成立したと言えるのか?臨時議会(5日・月)に向けて

来週月曜日(5日)に開催が決まった臨時議会は、リサイクルセンター建設工事を請け負う業者との契約を決めるためのものです。

議会は全ての契約案件にタッチするわけではなく、市の場合(政令指定都市以外)では予定価格が1億5千万以上について、地方自治法及び同法施行令によって議会の議決が義務付けられています。

今回の入札結果はコチラです。

5社が参加するも、1社は辞退。残り4社のうち、予定価格以下は(株)協和エクシオのみであり、あと3社は失格です。予定価格(事後公表)に対する落札率は99.909%。

東村山市の現在のルールでは、予定価格は事前に公表されませんので、予定価格をオーバーする業者が相次ぐこと自体はあり得る話です。

一方でほぼ100%という結果に対し、官製談合だと騒ぐ会派があるかもしれません。しかしそれは庁内に違法行為を働いた者がいると断言することと同義であり、証拠を掴んでいない限り無責任極まりないこととなります。

 

私が疑義を抱くのは、あたかも5社が参加し、辞退した1社以外の4社が競ったように見える入札結果ですが、まず3位と4位の業者には落札する意思が全くなかったであろうという点です。

これは今年の3月議会で可決された24年度予算の5ページ「継続費」です。リサイクルセンター建設工事の予算は、12億6,325万5千円(税込)であり、これを超える総額は理屈上あり得ません。

ところが、3位の新明和工業株式会社 は15億1,620万円(税込)、4位の極東開発工業株式会社は15億6,450万円(税込)。両社が市の予算も見ずに札入れをしてきた可能性がどれほどあるでしょうか?皆無でしょう。

2位のメタウォーター株式会社は12億4,372万5千円(税込)で入札してきました。予算上の範囲には収まっているように見えます。しかし、これにも疑問が湧きます。

というのは、3月の予算委員会で、「事務所で想定している面積とコスト、概算どんなものですか」という私の質疑に対し、西川資源循環部長は「額としては、大体平米30万円から40万円ぐらいの額がかかってくるかと思いますから、単純にそこを出していくと、1億円から1億2,000万円ぐらいの数字になるのかなと考えます」と答えており、リサイクルセンター単体に掛けられる予算は、つまり11億円から11億5千万円程度ということになります。

2位の業者も本気で落札しようと考えたのであれば、この程度の情報は事前に十分掴めていたはずですし、12億4千万円余という入札額には3位4位と同じ意味で、落札意思なしと捉えざるを得ません。

そう考えると、今回の入札は実質的には協和エクシオ1社だけが受注意思を持って参加していたことになるのではないでしょうか。

そして、協和エクシオも、もしあと100万8千円高い札を入れていたら予定価格オーバーで失格となり、入札は不調に終わったということになります。

業界内にどんなつながりや暗黙のルールがあるのか、それはわかりません。

偶然の結果だった、としか言えないのかもしれません。

 

しかし、実質的に1社だけしか参加しなかった場合、入札のやり直しをルールとして決めている自治体もあります。

私は今年6月議会で、今年3月に行われた「ごみ焼却炉の運転後業務委託」を決める入札において、落札したJFE環境エンジニアリング以外の入札参加者に、受注意思がそもそもなかったのではないか、と問いました。

予算書で明らかになっていた価格をJFE以外はいずれも オーバーして入札してきたから。つまり今回と全く同じ状況だったからです。

これに対する當間総務部長の答えは、「予算額を超えることによる予定価格との問題でございますけれども、確かにそのとおりなんですが、業者としては、この入札行為におきまして、一定、自分のところで積算して、自分が受けるんであれば、これだけの額をもらわないと合わないという意思表示もあり、先ほど来申し上げておりますとおり、予定価格を超えて札を入れてくるというのは珍しいことではございませんので、そういう部分はあると考えております」というもので、重ねて問う私に対して、「事業者側としては、やはり市の積算は厳しいという場合に、予定価格なり予算額を超える場合もあると思います。そういう意思表示をしながら、市側にも今後考えさせるという場合があります」と答えました。

落札できないことがわかっていても、自分たちが見積もったらこれだけかかるんだということを示すために予定価格オーバーの金額を入れてくることもある、という話です。

私は、そんなことはあり得ず、そうであれば辞退するはずだ、と考えています。

 

入札、契約に際しての分厚い仕様書にも目を通し、他にもいろいろと疑義が湧いています。

今朝10時に質疑通告として提出しました。引き続き調べた上で、月曜日の審議に臨みたいと考えています。

 


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