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4月本番前にタコやメジナも静岡県河津町の見高港
2017年03月10日

西堤先端で無道寺さんが釣ったマダコを見せてくれる奥さん

 東伊豆の河津ザクラで知られる静岡県河津町にある見高港へ26日、出かけた。春の雰囲気を十分感じることはできたが、港周辺の魚はまだ冬眠中なのか。釣り人も少なく釣果もイマイチ。港内全体的が浅いこともあるが、どうにか顔を見せてくれたのはマダコとカサゴ、メジナ、カワハギ各1匹だった。水ぬるむ4月が待ち遠しい。 (中日釣ペン・黒野善弘)

◆西堤先端でカレイ狙い ウキ釣りに反応なし

 「メジナやカサゴくらいなら釣れると思うよ」と、教えてくれた地元の釣具店。だが、「見高はまだ行く人が少ねえからな」とも。初めてのポイントだけに期待と心配が半々。午前10時に見高港入り口の「舟戸の番屋」前に到着。
 港が一望できるが、西堤入り口の船揚げ場で子供3人が水遊びをしており、釣り人は先端(図<1>)の高場に1人いるだけ。だから先端へ行くしかない。カレイ狙いで投げ竿を投入したまま、その人はコマセ用のアミエビを投げいれて海中をのぞいている。
 「今日は、釣れましたか」と尋ねると、「何も釣れないので小魚が寄るか見ていたところ」との返事。答えてくれたのは埼玉県三郷市の無道寺さん(40)で、9時ごろ家族5人でやって来たという。奥さんや子供は釣れないので退屈して“外遊中”だとか。
 時々アタリはあるが、ハリスが切られるのでフグのようだ。変化もなく、11時を過ぎたので早めのランチに「舟戸の番屋」の食堂へ。小一時間してから先端へ向かうと、タモを水中に入れて無道寺さん夫妻が奮闘中。「タコが釣れたんです」と奥さん。
 見ると1キロほどのタコがタモに入り、体をくねらせている。そこへ子供も寄って来て大騒ぎに。「パパやるじゃん」と冷やかされながらも、「どうにか格好ついたかな」とニッコリする無道寺さん。アオイソメの餌にカレイ3本針仕掛けだった。
 奥さんはウキ釣りでメジナなどを狙うがまだ反応なし。風が結構あるのでウキが流されてしまい、根掛かりが多発。そうこうしてるうちに東堤の下段先端(図<2>)に釣り人が2人竿を出していた。30分ほどしてから東堤へ向かうことに。

◆「ベロバ海岸」ゴロタ 穴釣りでカサゴ

 ぐるりと港を回って小川に架かる「見高橋」を渡り、東堤の基部へ到着。東堤から北へ続く「ベロバ海岸」(図<3>)を見ると、大きな石がゴロゴロところがっていた。石の上では若者3人が石の間を狙って穴釣りを楽しんでいた。
 近くまで行って釣果を聞くと「カサゴ1匹」を釣ったのは、神奈川県秦野市の木崎さん(26)。餌はサバの切り身で、しかも「いま30センチ級がヒットして顔を見たけど、波にもまれてラインブレイクでバラしちゃった」と悔しがる。ほかの人はゼロ。
 東堤へ戻り、2段になっている上段の先端の状態を見に行く。堤防下の海底は7〜8メートル沖までケーソンや敷石が入り浅い。海草が茂り、満潮時なら魚影は濃くなりそうだ。ウキを付けてカゴ仕掛けなどで沖へ投入すれば問題はない。
 下段先端の釣り人を見ると、ウキふかせにメジナが釣れたようだ。堤防の上で20センチのメジナが跳ねていた。写真を撮っていると、「良かったらどうぞ」。声掛けしてくれたのは千葉市の松山龍一さん(45)だが、丁重にお断りすると静かにリリース。
 すると松山さんが、「同行の板橋昇司さん(43)が来てすぐにカワハギを釣ったよ」と教えてくれる。板橋さんが食事で不在だったので松山さんに16センチのカワハギを見せてもらう。投げ釣りで、餌はジャリメだったという。
 「千葉にもいい釣り場があるのに」と松山さんに振ると、「水がきれいなので、つい伊豆へ来てしまう」とか。それにしてもアタリが遠く、午後2時半を過ぎても釣れる気配がない。しかも時折吹く風が冷たくなってきたので切り上げることに。

◆今井浜海岸 投げて20センチ

 帰りに隣の「今井浜海岸」(図<4>)へ寄ることに。砂浜で立ち込んで投げている人がいた。大声で釣果を聞くと、「20センチを1匹だけ」の返事。「やっぱり4月にならないとダメだね」と言いながら投入を繰り返していた。

◆新名称「舟戸の番屋」入浴に食事、買い物も

<寄り道> 旧町営「サンシップ今井浜」をリニューアルして食堂や果物・海産物販売などを併設する複合施設が「舟戸の番屋」=(電)0558(32)0432。無料の足湯や源泉掛け流しの露天風呂もある。
 「舟戸の番屋」で受け付けをして石段を上がって湯小屋へ。湯船からは伊豆七島の大島や利島、新島などが見渡せる。大人300円、小中学生100円と格安。せっけん、シャンプーの使用は不可、水着の着用も不可なので注意。売店9〜17時、入浴は9〜17時(受け付け16時まで)。火曜定休。

◆弾力と歯切れ楽しむ「サザエ丼」

<味> 「舟戸の番屋」の食堂で「サザエ丼」(1000円)を注文。スライスされた数枚のサザエにアオノリと花カツオが敷かれ、中央にワサビが乗る。これにしょうゆを回し掛けし、ワサビを散らしながらかき込む。サザエの弾力を感じながらも、歯切れの良さで鮮度を実感。これにヒジキの小鉢、アオノリのみそ汁が付く。ほかにアジ干物定食700円、サバみそ定食1200円、バーベキュー2000円〜なども。食事10〜17時(ラストオーダー16時)。火曜定休。
<ガイド> マイカー=熱海ビーチラインから国道135号を南下。河津町へ入り、「見高浜入り口」の看板から見高港へ。
 鉄道=JR伊東線・伊豆急「今井浜海岸」駅から徒歩10分。港近くに釣具店はないので道具・餌は持参が無難。