2017年3月9日、神戸大学の木村幹教授が朴槿恵(パク・クネ)大統領の弾劾に反対するデモ隊に捕まり、警察に連れていかれる騒動が発生した。
韓国・YTNによると、朝鮮半島地域の研究のため韓国を訪れていた木村教授は9日夜、デモ隊が遅い時間まで活動する様子を撮影していたところ、6〜7人のデモ隊メンバーに囲まれた。デモ隊メンバーは木村教授の腕をつかんで道の端に連れていき、「おまえは誰だ」と尋ねた。木村教授が韓国語で「日本人です」と答えると、「(韓国語がうまいことから判断して)朝鮮総連のスパイだ」と言って警察署に連行したという。
木村教授は警察で約15分間の事情聴取を受けた。木村教授は滞在するホテルの前を軽く散歩しているところだったためパスポートを所持しておらず、警察とデモ隊メンバーと共にホテルまで戻り、確認作業を行った後にようやく騒動から解放されたという。
木村教授は「デモ隊は誤解が解けた後も謝罪しなかった」と明らかにした。また、「学者として研究するためにデモの写真を撮ったが、彼らは非常に嫌がった」とし、「正しいと考えているなら自身の姿を広く知らせたいはずだが、なぜそこまで嫌がるのか不思議だ」と述べた。さらに、「周辺に警察がなかったら集団リンチにつながっていただろう。韓国で27年間研究してきたがこんなことは初めてだ。80年末にもこのようなことは起きなかった」と強調した。
この報道に、韓国のネットユーザーからは「国の恥さらしはまだ続く…」「韓国の顔に泥を塗らないで」「日本人が韓国語を話しただけでスパイ?」「狂信者が愛国者のふりをしている。法治主義とは憲法主義のことで、愛国とは憲法ベースの国を愛すること。独裁者の娘である朴大統領を信じることではない」「デモ隊メンバーを逮捕するべき!」「恥ずかしい。代わりに謝罪したい」「朴大統領と一緒に北朝鮮に移住して」「韓国に日本のスパイが多いことは事実だが、早計だったね」など、デモ隊に批判的なコメントが多く寄せられている。(翻訳・編集/堂本)