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【サッカー】

バルサ、CL史上最大の大逆転で8強 第1戦0−4から6発!!

2017年3月10日 紙面から

◇欧州CL 決勝T1回戦・第2戦 バルセロナ6−1パリ・サンジェルマン

 【ロンドン原田公樹】欧州チャンピオンズリーグ(CL)は8日、決勝トーナメント1回戦第2戦の2試合を行い、バルセロナ(スペイン)がホームでパリ・サンジェルマン(フランス)に6−1で大勝し、第1戦との合計点6−5で逆転して10季連続となる8強入りを決めた。第1戦は0−4で大敗していたが、終了間際にネイマールらが3連続得点を決め、2戦合計で劇的な逆転勝利を収めた。MF香川真司(27)のドルトムントはホームでベンフィカ(ポルトガル)に4−0で大勝し、2戦合計4−1で逆転して、3季ぶりに8強進出。香川は後半36分から途中出場した。

 後半ロスタイムも残りわずか。時計の針が95分を回ろうとしたとき、奇跡が起こった。バルセロナ(以降バルサ)のFWネイマールがゴール前に浮き球パス。途中出場のMFセルジロベルトが滑り込みながら右足で“決勝”ゴールを決めた。

 このゴールがなければ、2戦合計5−5も、アウェーゴールの差で敗退だった。いつもは冷静なルイスエンリケ監督も「誰もが信じることを止めなかった。すごいチームだ。これはサスペンス映画ではなくホラー映画レベルの出来事だ」と興奮気味にまくし立てた。

 ほとんどが地元バルサファンだった超満員9万6290人の観客が地鳴りのような声を上げ、本拠地カンプノウが揺れる。選手らはピッチ上に折り重なって歴史的大逆転劇を祝い、同監督も周囲のスタッフらと抱き合って喜びを爆発させた。

 3週間前、敵地での第1戦で大敗。その後の国内リーグ3戦で3−4−3の超攻撃的布陣のテストを行い、この日に備えた。1週間前には、同監督が今季限りで退任することを発表。この一戦に全てを注ぎ込んだ。

 開始3分のFWスアレスの先制点を皮切りにゴールラッシュ。幸運な判定で2度もPKを得たことも追い風になり、バルサは欧州CL史上初めて第1戦での4点差から逆転勝利を収めた。

 2ゴール1アシストと大活躍だったネイマールは「人生でベストゲームだ。ずっと『僕たちならやれる』と信じていた」。同監督は試合後もなお興奮冷めやらぬ様子で「全てリスク覚悟で戦い、それが報われた。サッカーはときとして、こんな結果を生むが、今日は俺たちの番だった」。偶然ではない。バルサが狙って奇跡を起こした。

 

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