韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領の罷免の是非について判断する弾劾審判で、憲法裁判所は10日午前11時(日本時間同)に決定を言い渡す。クビか続投か、いずれの決定が出ても反朴派と親朴派がソウル中心部で激しく衝突し、市街戦状態となる事態も予想され、警察は最高レベルの警戒態勢を敷く。
憲法裁の裁判官の定数は所長を含め9人だが、現在は8人。罷免には6人以上の賛成が必要だ。
言い渡しは生中継される。罷免決定の場合、朴氏は失職し、60日以内に次期大統領選を行う。棄却や却下の場合、職務に復帰できるが、政権は既に弱体化しており政局の混迷は避けられない。
一連の疑惑を独立捜査した特別検察官は朴氏について、親友の崔順実(チェ・スンシル)被告と共謀しサムスングループから多額の賄賂を受け取った「収賄容疑者」と認定した。大統領は任期中、内乱罪などを除いて起訴されないが、朴氏は罷免されれば逮捕、起訴される可能性がある。