京都府長岡京市は10日、市のホームページに寄せられた「市民相談」の内容を、職員が市内で事業を営む男性に見せ、撮影させていたと発表した。相談には投稿者の名前やメールアドレスも記載されており、市は「情報管理について配慮に欠けていた」として、この職員を厳重注意した。
市によると、相談は2015年3月に市人権推進課宛てに届いた。市内で高齢介護事業をしている男性を中傷する内容で、特に対応をとらなかったが、その後にこの男性が「ヘイトスピーチの被害を受けている」と同課を訪問。「市で把握している関連情報がないか」と問われ、対応にあたった職員が、相談をプリントアウトした紙を見せ、撮影させたという。
この男性が今月8日になって、撮影した画像を自らのツイッターに投稿し発覚。市は男性に投稿の削除を依頼したが、相談を寄せた人物とは連絡が取れないという。【木下訓明】