2015年12月22日

一般名でない後発品はさよならバイバイ

タイトルに書いたとおりで一般名称でないジェネリック医薬品は市場からさよならバイバイしてもらうことになるかもしれない。

めちゃくちゃ有名なマグラックス錠ですら販売名変更で酸化マグネシウム「ヨシダ」になり、市場からその名前はなくなってしまう予定です。ただ、変更は義務や強制力があるわけではないので同じようなGEでマグミット錠は名称変更しないでマグミット錠のまま頑張るみたいです。

この根拠となるのが医薬品産業強化総合戦略です。

これは平成27年9月4日に厚生労働省から文書により公開されているのであとでみてみるといい。

ジェネリック使用率80%目指していこうって盛り込まれた戦略で、この概要をまとめたものを厚生労働省のHPより配布されているのでリンクをつけておきます。

外部リンク:医薬品産業強化総合戦略(平成27年9月4日厚生労働省)

ぶっちゃけ長すぎて全部は読んでないけど、こんな一文があります。

先発医薬品のない後発医薬品を除き、薬事承認において販売名を変更するよう企業に指導するとともに、今後数年間に一般名ベースの販売名に変更しない後発医薬品は薬価基準から削除することも含め検討する。

もう随分前から後発品の名前は「一般名称+会社名」というのが当たり前になってきてるけど、それでもまだまだ後発品独自の販売名で販売されているものは多い。

後発品の販売品目が多すぎるってのが問題になってて、1つの先発品に対して後発品30品目とかあるものもあるからそりゃ多すぎるよね。それで、それぞれが好き好きに名前つけたらもう現場はなにがなんだかわからない。

ってことで、一般名でない後発品は現場から消えてもらおうって話。

早く変更しないと、薬価収載から削除してしまうよってなったら、もうすぐにでも変更したくなるはずです。

薬価収載削除したら、もう世の中に露出する機会が消滅したようなもので、世に貢献することはなくなります。

そういえば、最近だとビーソフテンが販売名変更してヘパリン類似物質になりましたね。かのビーソフテンでさえも変更ですからね。徐々に切り替えがすすんでます。

名前が先発や成分名からかけ離れすぎて何なのかわからない例

シーピーとか、エペルとか、スリノフェンとか、ダイスパスとか、リーダイとかもう先発からかけ離れてまったく想像できないものはいな くなってくれないと現場の知識が追いつかない。

ちなみに上記の答えは順番にシナール、ミオナール、ロキソニン、ボルタレン、フェロベリンです。

もし医者がリーダイのんでるけど、大丈夫ですか?とかきかれてリーダイってなんだよってなったら、いちいち本で調べるのとかして余計な時間を使うことになる。医師の時給からしたらこんなに割りにあわないことはない。

その点、成分名に統一してくれれば成分なら1先発品につき1つなので覚える手間はだいぶ省けるわけだ。

後発品は薬局なら1種類在庫しとけばおおむね事足りるんだけど医薬品卸さんは大変ですよね。

ロキソニンのジェネリックとか1000錠包装とかの包装違いまでいれたら50種類以上はあるんじゃないですか?たまったもんじゃない よね。多すぎて適正な流通の妨げになるわけだ。

さっきの医薬品産業強化総合戦略より引用
共同開発は、開発コストを削減できることから低価格で後発医薬品を製造販売することができる一方、一つの先発医薬品に対しあまりに多くの後発医薬品が供給されている現状は医療現場における適切な選択の妨げになるのみでなく、原薬の安定的な確保の上でも今後弊害を生じるおそれがある。

原薬って何箇所も作られているわけではないから、けっこー同じ所から入手するわけ。原薬の取り合いですね。そして、安定供給の妨げになるわけだ。

空前のジェネリック発売ブームなわけだけど、ジェネリックってそんなに簡単に発売できるのか?

先発品って1個開発して売りだすまでに数百億とかかかるけど、ジェネリックは数億でいいみたいよ。

というのも、薬の有効成分が効くかどうかは先発品が実証してくれてるから、先発品と同じ成分配合しとけば、その成分が効くかどうかのテストをしなくてすむ。

つまり、臨床実験が省けるのだ。ということで百分の1の数億円でだせちゃうんです。

で、またも引用する。

1つの成分(先発医薬品)に対し30 数品目など非常に多くの後発医薬品が薬価基準に収載されることは、薬局等や医薬品卸売業者の在庫負担や安定供給への懸念となることから、対応策を検討する。

現場としてはそんなに沢山いらないからね。てか、安定供給されてさえいれば1種類あればOK。

品目数を減らしてくれるならへらしてくれてもいいよ~。

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