どうも、星川(@Soh_RundabanSP)です。
IT企業が音楽レーベルを立ち上げるのが流行っている?
先日、お馴染み「LINE」が音楽レーベルの立ち上げを発表しました。
LINEが音楽レーベル「LINE RECORDS」を設立
2017年3月8日にLINE株式会社による音楽レーベル「LINE RECORDS」の設立が発表されました。
LINEは2015年に定額制オンデマンド型音楽配信サービス「LINE MUSIC」をスタート。
LINE RECORDSは音楽を通じたコミュニケーションのさらなる活性化と、ユーザーとの接点拡大を目的に据えているとのことです。
第1弾作品としてKan SanoがLINEの呼出音をリミックスした“MODERN LINE(Kan Sano LINE Remix)”を3月8日から先行配信しています。(Kan Sano キーボーディスト/トラックメイカー/プロデューサー)
また『RECORD STORE DAY』にあわせて同曲のアナログ盤が制作され、4月22日から『RECORD STORE DAY』参加店舗で販売されます。
クラウドファンディングのCAMPFIREでも音楽レーベルを準備か
さらに以前よりウワサされていますが、クラウドファンディングでは日本大手のCAMPFIREも音楽レーベルを設立するようです。
以下、代表の家入一真さんのブログから。
CAMPFIREでレーベルをやるのも面白そうだ。
僕が参画しているBASEとCAMPFIREを使ったある秘策があります。アーティスト活動をしていくにあたっての相談窓口も作ります。元メジャーレコード会社やマネージメントにいた相談員を数人常駐させます。
このように最近はIT企業が音楽レーベルを設立することが増えているようです。
コンテンツのプラットフォーム化からプラットフォームのコンテンツ化へ
ドワンゴ川上会長の「鈴木さんでもわかるネットの未来」によれば、コンテンツを作らないプラットフォームはコンテンツの値段を下げる傾向にあるらしいのです。
それに対して、コンテンツ側は自らがプラットフォームになることで対抗しようとします。
つまり「コンテンツのプラットフォーム化」です。
具体的には顧客接点をコンテンツが持つこと。
例えば、自社メーカーの商品がAmazonで売れたり、自分の音楽がiTUNESで売れたなら、顧客情報はAmaoznやAppleのモノになります。
そうなるとコンテンツはいつまでたってもプラットフォームにビジネスを依存することとなり、時に不利益な条件をのまざるを得ないのです。
だからコンテンツはプラットフォーム化を目指します。
矛盾するようですが、コンテンツのプラットフォーム化を後押しするようなプラットフォームが相次いで勢いを増してきたのが2016年でした。
note、BASE、CAMPFIREなどはコンテンツホルダーの立場を尊重するように、顧客接点をコンテンツにゆだねる設計になっています。
関連記事:「くるり」も使ってる!バンドの音楽活動における『note』の可能性
/クラウドファンディングのCAMPFIREでファンクラブのシステムがリリース! ミュージシャンの宿り木に
今回はIT企業(プラットフォーム)がコンテンツを作るというニュースです。
2017年に起こっているのは、2016年のそれとは逆のベクトルの、プラットフォームのコンテンツ化です。
結果いっしょですね(笑)
これは顧客接点がビジネスにおいて、いかに重要な力を持っているかを裏付けるニュースでもあると思います。
既に多くのユーザーを抱えているLINE MUSICですから、自社でコンテンツを作りアーティストを育成できれば大きなヒットを生み出せる可能性が高い。
ですから、LINE自らがレーベルを始めるというのは至極当然な流れに思えます。
かつてCD全盛時代は、レコード会社がコンテンツ(CD)をつくり、マスメディア、CDストアとの連携で音楽業界を形成していました。
現在は音楽ストリーミングをはじめ、音楽消費がCDからデジタルへの移行が始まっています。
関連記事:
今回のLINE(そしてCAMPFIRE)の音楽レーベル設立のニュースは、いよいよ音楽業界の変革が始まる時…!と読むこともできるでしょう。
ミュージシャン/バンドマンにとっては良い時代に
「メジャーデビューしたのに食えない…!」なんて話を以前はバンド仲間からよく聞きました。
音楽ビジネスの過渡期を抜け出し、「売る力」のある音楽レーベルが1つでも増えることはミュージシャンにとって喜ばしいはずです。
そして相変わらず参入のしやすさも担保されるでしょう。
LINE MUSICにだってTUNECORE JAPANなどのサービスを使えば、誰でも簡単に低コストで配信を開始することができます。
関連記事:iTUNESやApple MUSICで音楽を配信するには?4つの方法をまとめてみた
自主制作音源がLINE MUSICで話題!⇒LINE RECORDSでデビュー!
なんていうシンデレラストーリーも今後生まれてくるかもしれません。
今回のLINE RECORDSニュースはミュージシャン/バンドマンにとっては歓迎すべき流れだと思います。
心の隅にとめておいて、ちょっとしたモチベーションにでもして下さいね(笑)
それでは!
ところで俺、まちがってねぇよな?