こんばんは。ウェールズ歴史研究家、たなかあきらです。
今回の「出稼ぎ勇者」の主人公は、カメレオンです。
失敗作
ウェールズにも農民からのし上がり、王になった人物も何人かいるんだ。
カドファエルはカメレオンの様に振る舞い、上手くやったんだけどね。今回は出稼ぎ失敗作だよ。
パクリと奪った素早さ
昔むかし、7世紀のウェールズ。
一人の名もなき農民の男がいた。
その名はカドファエル。得意技はカメレオンであった。
「これはチャンスだ!」
カメレオンのようなカドファエルは、隙を見て幼い王子を国外追放し、素早く王座をぶん取ったんだ。
ぴゅっ
あっあった。しかし、このカメレオンは上手く変身したんだよ。
変化自在
忍び寄り、長い舌でパクリとやった様に、王座をぶんどってからもカメレオンぶりを発揮したんだ。
・前王と同じ様に、隣国のマーシア国と同盟を結んだんだ。
・そして前王と同じように敵のベルナシア国と戦ったんだ。
・そして前王と同じように領土の拡大を狙ったんだ。
前王とソックリまねですか。
なつかしいなあ。
そんな感じだ。カメレオンの様に前王がとった行動と同じカラーで押し進めたんだ。
なるほど、前王のとった路線をそのまま周到したので、他の人からも批判が出なかったんですね。
まさにカドファエルはカメレオン王ですね。
カメレオン王の心変わり
決戦の前夜に、カメレオン男は忽然と姿を消してしまったのだ
どこへ行っちゃったの?
命が惜しくなったのか、故郷が懐かしくなったのか、急に態度を変えて何と軍を引き上げ、国に帰ってしまったんだ、、、
それは大変! 戦いは大丈夫だったんですか?
敵ベルナシア国の王オスウィウは息を吹き返し、同盟国の中心的存在のマーシア国のペンダ王は戦死し、敵ベルナシアに軍配が上がってしまったんだ。
これにより、カドファエルは戦争を放棄した王(Battle-Decliner)レッテルを貼られ、勢いを失って行ったんだよ。
カドファエルは、似せる時も、変わる時も、カメレオンの様な男ですね。
ああ、出稼ぎ失敗!
最後に
これもカメレオン的な行動の結果なのでしょうか?