「いま日本中のどこで大きな地震や火山噴火が起きてもおかしくない状態」
こう警鐘を鳴らすのは、『週刊MEGA地震予測』で地震情報を発信し続けているJESEA地震科学探査機構/東京大学名誉教授の村井俊治氏。
2011年3月11日に発生した東日本大震災。これにより多くの人が甚大な被害を受けた。そして東日本大震災以降、日本では震度5以上の大きな地震が定期的に起こっている。果たして、これが意味するものとは……。
「東日本大震災以降、日本列島には大変動が起きている」
村井氏のJESEAでは、全国約1300箇所に設置された国土地理院の
電子基準点の
GNSS(※衛星測位)データを解析。GNSSとは、
複数の測位衛星と地上の受信機との間の距離を測量することにより、受信機の正確な位置がわかるシステム。
これによって得られた
地球中心座標系のXYZHの1日平均値から、短期的および長期的な変動を分析して地震の前に現れる上下・水平方向の異常(地盤の3次元的な動き)、要するに
大地震の前兆現象をとらえて予測している。
「東日本大震災のあと、いかに日本列島が異常に動いていることか。電子基準点のデータでは、東日本大震災(2011年)の6か月前ぐらいから特に動きがあった。そして2012年10月頃から
日本列島には大変動が起きていると言える。東日本大震災の前後ではまるでデータが異なるんです」
「
いま日本中どこで大きな地震・火山噴火が起きてもおかしくない状態。最近では熊本で震度7を超える大きな地震(2016年4月14日・16日)が発生。それが波及したのか、鳥取でも地震(10月21日)がありました」
また、東北地方の岩手・青森・福島・茨城などでは、今でも多くの地震が発生し続けている。村井氏はその原因をこのように言う。
「日本列島が全体的に南東へ動いている。これは
東日本大震災で動いたものが戻ろうとしたり、新たなひずみを生んでいるのです」