石炭火力発電所計画 環境相が再検討促す意見書提出へ

石炭火力発電所計画 環境相が再検討促す意見書提出へ
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中国電力と大手鉄鋼メーカーが千葉市で建設を計画している石炭火力発電所について、山本環境大臣は、温室効果ガスの削減目標の達成に支障を及ぼしかねないとして、10日、建設計画の見直しを含めた対策を促す意見書を、計画の認可を判断する経済産業省に提出する方針です。
中国電力と大手鉄鋼メーカーの「JFEスチール」は、千葉市中央区にある製鉄所構内に、石炭を燃料とする出力およそ100万キロワットの「蘇我火力発電所」の建設を計画していて、7年後の運転開始を目指しています。

この計画について、山本環境大臣は、2030年に温室効果ガスの排出を26%削減する政府の目標に支障を及ぼしかねないことから、「事業の再検討も含め、あらゆる選択肢を勘案することが重要だ」として、事業者に対し、建設計画の見直しも含めた対策を促す意見書を、計画の認可を判断する経済産業省に提出する方針です。

石炭火力発電所は、去年4月の電力自由化を受けて、コストが安く競争力がある電源として全国で建設計画が相次ぐ一方、温室効果ガスの排出量が多く、温暖化対策への悪影響が懸念されていて、今回の意見書は、建設計画の認可をめぐる経済産業省の判断や事業者の経営判断などに影響を与える可能性があります。