【社説】日本に配備されたXバンドレーダーには何も言わない中国

 またロシアのメディアによると、ロシアが最近中国全土を監視するため設置したレーダーの場合、中国で1匹のハエが飛んでもそれを追跡できるほどの高性能だという。これについても中国政府は表向きには何の反応も示していないし、また中国も韓半島を監視するレーダーを稼働している。ところが中国は韓国のTHAADについてだけは、韓国政府がいくら説明しようとしてもそれを聞こうともしない。これでは韓国政府としても対応のしようがない。

 一時は韓国、米国、日本の三角同盟から韓国を引き離す意図が中国にあるとの見方もあった。しかし最近は「習近平・国家主席が公の席で反対を表明したにもかかわらず、韓国がこれを聞き入れなかったことへの怒り」という見方の方がより説得力があるようだ。このように韓国を単にくみしやすい相手と考え、自分たちに従わせようとする中国の時代錯誤的な考え方は大きな問題だ。

 在韓米軍が何らかの兵器を配備する際、国会の批准が必要となったことはこれまで1回もなかった。ところが韓国の最大野党「共に民主党」は昨日、THAAD配備に対する国会の批准を党として主張し始めた。またTHAAD配備予定地の慶尚北道星州郡では配備を妨害しようとする動きも出ている。このように中国の意向に忠実な代弁者たちは今後も国内でいくらでも出てくるだろう。国を守ることを「人ごと」と考える国は、それが「自分のこと」となった場合は国を守ることなどできない。

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