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“おんぶ”の務台俊介政務官が辞表提出 「長靴業界もうかった」失言に菅義偉官房長官激怒
務台俊介内閣府政務官は9日、岩手県の台風被害の被災地視察をめぐり「長靴業界はだいぶもうかった」と発言した責任を取り、松本純防災担当相に辞表を提出した。10日午前の閣議で辞任を決定する。
務台氏は8日の自身のパーティーで、視察時に長靴を持参せずに職員に背負われて水たまりを渡った対応に関し「もうかったのではないか」と述べた。辞表提出前、記者団に「不適切で深く反省している」と謝罪し、進退についても「職責をしっかり果たしていきたい」と述べていたが、最終的に辞表を出した。事実上の更迭とみられる。
菅義偉官房長官は務台氏を口頭で厳重注意し、9日の記者会見で「不適切極まりない。被災地での行動を踏まえれば、真に反省しているのか疑われかねない」と強く批判していた。務台氏は復興政務官を兼任しており、11日の東日本大震災6年を前に早期の事態収拾が必要と判断したようだ。
務台氏は、“おんぶ”が報じられた後に知人らが長靴を購入したとの話に絡めて言及。「軽はずみな発言で誤解を生んだ」「被災者の気持ちをないがしろにする考えはなかった」などと釈明していた。