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【プロ野球】

<WBC>菅野さすが エースの投球で4イニング1/3を1失点

2017年3月9日 紙面から

オーストラリア−日本 オーストラリア戦に先発した菅野=東京ドームで(岩本旭人撮影)

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◇1次リーグ 日本4−1オーストラリア

 エースの粘投が、日本を連勝発進に導いた。オーストラリアに先制ソロこそ許したものの、5回途中まで散発4安打、1失点。最少失点に抑え、後半の流れを呼び込んだ。小久保監督も「菅野が5回途中までよく投げてくれた。投手力で勝った試合」と絶賛だ。

 第1ラウンド65球という球数制限を考慮して「長いイニングを先発が投げられれば、勝ちに近づける。1イニング15球以内で、できれば5イニング投げたい」と目標を立てて臨み、4回までの球数は12、13、8、15球と目標をクリア。4イニング48球で5回に臨んだが、ここで計算が狂った。先頭打者に死球。3人目に9球粘られたところで65球に到達。イニング途中で2番手・岡田にマウンドを託すことになった。

 「次は失点ゼロで、投げきれるように頑張りたい」。『次』の話ができるのは、この連勝で1次リーグ突破がほぼ確実になったからだ。

 侍ジャパンに合流前の沖縄キャンプ中、WBCの申し子からアドバイスを受けた。日本選手でただ一人、第1回から3大会連続で出場した巨人の杉内からだった。「スライダーとストレートを優先的に使っていけ。変化球とか、何でもかんでも追い求めるな」。大舞台では小細工するより、原点に戻れ−。菅野にとっては貴重な、そして何より力になる言葉だった。杉内はWBCでは中継ぎとして10試合に登板。特に09年は5試合で6イニング1/3を無安打無失点に抑え、世界一連覇に貢献。陰のMVPとも称された投手にその実力を認められたそのままの投球で、オーストラリア打線をねじ伏せた。

 同点で降板したが、菅野の粘投が後半のNTアベック弾を呼び込んだ。「この心強いチームメートたちと、もっともっと長く野球をやりたい」。2次リーグ、決勝トーナメントと、世界一への戦いは、まだ始まったばかりだ。 (竹村和佳子)

 

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