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会社に入る前に知っておきたい これだけ経済学
【第6回】 2017年3月9日
著者・コラム紹介バックナンバー
坪井賢一 [ダイヤモンド社論説委員]

経済学を学んでいない人が
「出世競争」で負ける理由

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ビジネスパーソンにとって「経済学」は必須の教養である。では、なぜそんなにも必要となるのだろうか?『会社に入る前に知っておきたい これだけ経済学』の著者・坪井賢一氏に、ビジネスパーソンが経済学を学ぶ必要性について、その理由を教えてもらった。

まわりに取り残されないためにも学んでおきたい「経済学」の基礎。それだけ大切な理由とは? Photo:beeboys-Fotolia.com

経済学を知ることは、ビジネスの原理を知ること

 ビジネスパーソンにとって「経済学」は必須の教養である。基本的な知識を知らなければ、仕事の質や考え方において、同僚と大きな差がついてしまう。

 経済学は、ビジネスの「原理」が知るために大切な教養だ。「ビジネス」であれば「経営学」のほうが役に立つのでは、と思う人も多いかもしれないが、経営学は経済の原理(法則)を知ったうえで、その状況をどう脱するか、またはどう高めるかといった戦略的な話である。原理を知らなければ、戦略の話もわからないのだ。

 つまりビジネスにおいて、経済学は基礎の基礎となる学問なのである。経済学の必要最小限の知識を知ることで、ビジネスの原理を理解でき、仕事でのモノの見方や考え方も大きく変わる。

 たとえば、経済学には「限界効用逓減の法則」がある。これを知っていると、生産計画の考え方がわかってくる。効用とは満足度、欲望の強さ、という意味である。ここでいう「限界」はリミットのことではなく、マージナル(端っこ)である。つまり、追加1単位当たりという意味だ。経済学では「限界○○」という用語が頻繁に出てくるが、すべて「追加1単位あたりの増加分」を指す。つまり限界効用逓減とは、追加1単位当たりの効用(満足度)が逓減する(だんだん減っていく)ことである。
 

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坪井賢一 [ダイヤモンド社論説委員]

1954年生まれ。78年早稲田大学政治経済学部卒業後、ダイヤモンド社入社。「週刊ダイヤモンド」編集長などを経て現職。著書に『複雑系の選択』『めちゃくちゃわかるよ!経済学』(ダイヤモンド社)『浦安図書館を支える人びと』(日本図書館協会)など。


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