臨床心理士のうたたね日記

臨床心理士です。日々気ままに気がついたこと、関心のあることについて書いています。

FAP療法について書こうと思ったのですが...

トラウマ療法のひとつであるFAP療法について今日は書こうと思ったのですが、ミラーニューロンがどうとか、東洋医学の経路がどうのとかよくわからない。今それをやっている知り合いのカウンセリングルームに説明が載せてあるのでそのまま載せていいかどうか問い合わせているところです。
なんかよく説明できないのですが面白い方法です。ただ、治療者との相性という要因はかなりあるかな?あと関東圏しかわかりませんが、料金的に普通の心理療法よりもっと高い印象を受けます。この治療法を行っている先生たちはお医者さん、臨床心理士、心理カウンセラーなど、臨床心理士に限りません。そして、治療者自身の無意識にいろいろな答えを聞いていきます。

私がその人たちによくする質問は私はトラウマ治療として「EMDRとFAPどちらを勉強すればいいですか?」です。そうするとみんな自分の無意識に聞いてくれます。
みんな「FAPがあってます」という答えです(笑)


綾瀬はるかの2017年春のコカ・コーラのCMです。まだ寒いけれど、春はやってきているんだなあと感じます。

トラウマの療法の種類②

FAP療法について説明する前に昔からの代表的なものから。

持続エクスポージャー技法(PE)

PEは良質的な科学的研究で、治療効果があると証明されている治療法です。この治療はかなり短期間で、長くても4か月程度で終了します。

この治療は安全だけれど不安を喚起する状況に患者さんが向き合えるようにサポートします。

手順は
①一般的なトラウマ反応についての心理教育
②呼吸再調整法
自分を落ち着かせるための呼吸法を教わります
③現実エクスポージャー法
トラウマ的なことを思い出させたり、不安にさせたり、苦痛を起こさせたりしないようにあなたが避けている状況に繰り返し向き合います
クレーマーの電話対応で傷ついた人が電話に出てみることを繰り返してみることなど例にあげられます
④想像エクスポージャー
想像の中でトラウマ記憶に繰り返し立ち戻って話します

この治療法は患者さんの治療への意欲や大きな努力を必要とします。治療者にとっても患者さんにとっても決して楽な治療でないところが大変なところかな。
トラウマ的なできごとを安全にやっていく方法を話し合うこと、実際に取り組めるようにサポートするのが治療者の役目です。


PTSDの持続エクスポージャー療法ワークブック トラウマ体験からあなたの人生を取り戻すために
B・O・ロスバウム (著), E・B・フォア (著)参照

トラウマ療法の種類

トラウマを治療する必要のある相談者方にはまずこのEMDRの治療法から説明します。自分のためにもメモ的にまとめてみました。今日の記事は相談者の方には少し難しいかもしれません。もっと私の中で近い将来わかりやすい言葉に変えてお伝えしていきますね。

アバウトにとらえるには何度も紹介していますがこちらが参考になります。
NHKクローズアップ現代 トラウマ最前線に取り上げられたEMDRです。
http://www.nhk.or.jp/gendai/articles/3445/1.html

EMDRについてEMDR学会の説明から抜粋しましょう

EMDRとは
EMDR(Eye Movement Desensitization and Reprocessing:眼球運動による脱感作と再処理法)は、PTSD(心的外傷後ストレス障害)に対して、エビデンスのある心理療法です。さらに、他の精神科疾患、精神衛生の問題、身体的症状の治療にも、学術雑誌などに成功例がしっかり記述されています。

 1989年にアメリカでFrancine Shapiroという臨床心理学者が発表して以来、今日までに全世界で40,000人以上の心の専門家(精神科医、臨床心理士など)がこの方法のトレーニングを受け、2,000,000人以上の人が治療を受けています。

Francine Shapiroはトラウマになった出来事を思い出しながら眼球を左右交互に動かすと、苦痛が和らぐことを発見しました。
カウンセリングをしながら、眼球を左右に動かしたり、 手に振動を与えるなどの方法で、 患者に左右交互の刺激を与えます。
その刺激により、トラウマを思い出す時に生じる強い苦痛が弱まってきます。
トラウマを完全に忘れさせる というわけではなく、思い出してもパニックになったり感情が高ぶらないよう距離をとれるようにするものです。

トラウマとなった情景を漠然と思い浮かべるだけで処理できるので、真正面からトラウマと向き合うこともなく、言葉にする必要もありません。
また、自分の感情などをうまく言葉にできない子どもや発達障害の人たちなども大丈夫です。
WHO(世界保健機関)では、「患者の負担が最も少ない治療法」としてEMDRを推奨しています。

日本でも1500名以上の専門家がトレーニングを終えました(2012年5月時点の話です。今はもっと増えています)。

日本EMDR学会のホームページでは、
治療者のリストが掲載されています。

EMDRを受けてみたい方は参考にしてください。
EMDR治療者リスト一覧

デメリットは保険がきかないから、一回カウンセリング費用が1万円から2万円かかることです。それ聞いただけでやめる相談者さん多いです。でも、ロジャース派の傾聴カウンセリングより、かかる時間が短期間ですむはずです。

こちらも参考にしています
うつ病を克服するブログ

それから、有難いことに私のカウンセリングを希望してくださる方々がいてくださり、時々問い合わせをいただいておりますが、
基本はこのブログからは相談は受け付けておりません。はじめは、カウンセリングルームのブログとして始めたのですが、どうも私の表現力がなく、文章力もないせいか私のカウンセリングについてうまく伝えられてる感じがないのです。相談者さんにもブログで感じる私と直接カウンセリングしている私と違うところを感じると言われることもあります。そういうわけで、私のカウンセリングを希望していただいて大変有難いのですが、こちらでは受け付けておりません。
こちらのブログは私の好きなことを書きながら、みなさんにとってまだまだ敷居の高いカウンセリングを身近なものにできたらと思っています。そういうことなのでよろしく!

次の記事ではやはりトラウマカウンセリングのFAP療法について説明したいと思います。これを、始めた大嶋先生の本はたくさん出てきたけれど、論文にできたのかなあ?論文にするのは難しいと聞いていました。とても不思議な方法です。でも、私のカウンセリングと似ているところがあります。
大嶋先生のブログはこちらです。
http://insight-fap.jugem.jp/

トラウマケアの相談者の体験談です

過去記事をこれ著作権の問題があるからだめかなと思いながら、いくつも消しているのですが、この記事のとき熊本地震があって大変だったなとかこのころAさんの子供が熱出したなとか、こんなこと楽しかったなとか日記のように色々な事思い出します。結局削除できなくて下書きに戻す作業になっています。「臨床心理士のうたたね日記」というブログ名は、真面目じゃないこともなんでも書けるようにつけた名前なのですが、はじめて2年あまりですが、本当に日記みたいになっているんだなあと改めて感じました。

今日は、私の開発したトラウマケアの相談者の体験談です。(相談者さんの了解はとってあります)
トラウマケアについてまとめているのはこちらです。

私のトラウマ治療
相談者さんからころこさんあれじゃあわかりにくいからもっと書き直したほうがいいと言われたので今度書き直さなきゃ。



「言葉にできないもの、ワーッとしているもの、もやもやしているものをクレヨンで描くことを通してころこさんに話している感じ
いっぱいおしゃべりしてる感じ
クレヨンで描くだけで足りないところはころこさんが現実の言葉で会話してくれる

やってるうちになんか心がポカポカしてくる
心が守られている 心を守ってくれる感じ

今まで人を疑って生きてきた
やっと大丈夫だと思えた

一人で新聞紙を破ると何か残る
発散されないものが残る
ルームでころこさんとやると怒ってることが全部発散されて
解消される」

たくさんいいこと言ってくれてるので照れくさいですがそのまま載せます。


このブログの名前について悩んだ経過はこちらに書いてあります。
臨床心理士のうたたね日記(お笑い編)


今日の日記(3月6日)
今日は、カウンセラーが身内のカウンセリングをできるかということについて、昨日のキムタクのドラマの内容にかけて書こうと思っていたのですが、夜7時ごろからパソコンの調子がおかしくて直そうとしたら余計調子悪くしてしまいました。
明日はパソコンの修理からです。では、お休みなさい。

FC2ブロガーが「マツコの知らない世界」に出演されたそうですね

「ライオン大好き★アニマルブログ」 さんが
http://kumakuma5050.blog71.fc2.com/
『マツコの知らない世界』 TBSテレビ2017年2月28日出演されたそうです。
この間はブロトモになってくださったオムライスのある風景のomunaoさんがやはり「マツコの知らない世界」に出演されてマツコに「おいしいわね」とうならせていましたが、はてなと違った意味でFC2はすごいんですね!

はてなでは、何十万PVとか何十万収益があったとかですごいなあとたびたび思うことがあったけど。こちらはあの有名なテレビ番組に出る方がいるんだ。ふーん。すごい。今こちらを訪問してくださっている方の中にもそういう有名な方おられるんだろうな、たぶんよくわかっていないので失礼があったと思います。ごめんなさい、これから気をつけますと言うしかないです。

これからも写真や絵、ハンドメイドの作品、お料理、日記などなどまた見せてくださいね!


今日の私はだるいです。そして、少し鼻水ズルズル。たぶん、自分の絵画療法で花粉症の鼻炎が短時間で次々とけっこう治るので調子にのってこの一週間ケースたくさんやりすぎたみたいです。目のかゆみとか涙の症状は治すの難しいですが。
なんか被験者さんたちからもらっちゃったかもしれない。カウンセリングをしていると時々あるんです。トラウマのある人の悲しみをもらったり、痛みをもらったり、時に意地悪な気持ちももらうことがあります。本当1,2秒でその痛みや感情は消えることが多いのですが、たまに3,4日引きずることがあります。
そんなときは入浴を長めにしたり、散歩をしたり、運動して汗を流すようにして、デトックスみたいなことします。最高に大変な場合はカウンセリングを受けてケアしたこともあります。
反対に治療者側がトラウマを抱えていて相談者にあげてしまうことがあります。カウンセラーも機能不全の家庭に育っていたり、ハラスメントを受けたりして、何らかの心の傷を抱えていることはよくあることです。治療者側は自己治療が必要ですし、自分のメインテナンスが重要になります。スーパーバイズをきちんと受けてきてるんでないかな。
私は花粉症になったことがないのでわからないのですが、花粉症ってだるくなりますか?だとしたら、少しハイペースでケースをこなしすぎたのかもしれません。

今日は早めにおやすみなさい。


はてなブログの過去記事です。
いじめやハラスメントを受けた被害者に決して言ってはならない言葉

Latest