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【政治】

「園児に教育勅語 どこがいけない」 稲田氏が11年前、文科省に

参院予算委で社民党の福島瑞穂氏の質問に答弁する稲田防衛相=8日午後

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 稲田朋美防衛相は八日の参院予算委員会で、二〇〇六年の月刊誌の対談で「教育勅語を素読している幼稚園が大阪にある。適当でないと文科省がコメントしたそうだが、どこがいけないのかと文科省に聞いた」と語ったと明らかにした。

 稲田氏はこの幼稚園について、「森友学園」系列の「塚本幼稚園」と「推測される」と述べた。教育勅語への現在の考えを問われると「道義国家を目指す、親孝行などの核の部分は取り戻すべきだ」との考えを示した。

 「教育勅語が戦争への道につながったとの認識はあるか」と質問されたのに対し、稲田氏は「そういう一面的な考え方はしていない」と反論した。

 稲田氏は学園の籠池泰典理事長について、過去の政治資金パーティーに来場し、面識ができたと説明した。「十年ぐらい会ったことも話したこともない」と強調。法律相談を受けたことはなく、自身が国有地の取得に関与していないとした。弁護士である稲田氏の夫が、系列幼稚園の顧問弁護士だったかも問われたが、「夫は私人で答える立場にない」とした。

 教育勅語は一八九〇年発布。明治天皇が「臣民」に親孝行や夫婦の和などを求め、危急の事態に「公に奉じ」皇室を助けるべきだとした。戦前教育で神聖化され、軍国主義教育と結び付いたとされる。衆参両院は一九四八年、排除や失効を決議した。 (横山大輔)

 

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