メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

新潟で被災者遺体か 遺書「津波で1家不明」

遺書とみられるメモ(左下)とリュックサック(左上)などの遺品=新潟県糸魚川市の福祉事務所で2017年3月7日、後藤結有撮影

岩手・陸前高田市出身の70歳前後の男性「気力なくなり」

 新潟県糸魚川市で2月上旬、東日本大震災の被災者とみられる遺体が見つかった。岩手県陸前高田市出身の70歳前後の男性とみられ、遺書のようなメモには、震災で生きる気力を失ったことなどが記されていた。震災後に自殺したとみられるが、遺品は衣服とリュックサックなどだけで身元が特定できず、糸魚川市福祉事務所は「一刻も早く親族が見つかってほしい」と情報提供を呼びかけている。

 「陸前高田の者ですが津波により1家が行方不明となり今だにみつか…ません。私も生きる気力がなくなり…」(原文のママ、…は判別不能)。メモは約110文字でノートの一部のようなものに書かれていた。ズボンのポケットにあり、所々破れていた。

 新潟県警糸魚川署によると、男性の遺体が見つかったのは2月7日午後1時過ぎ、糸魚川市歌の北陸自動車道高架橋下の草むらで、白骨化していた。近くには黒いズボンとスニーカー(24.5センチ)、小銭入れなどが入った迷彩柄のリュックサックがあった。死後数年はたっており、身長160センチくらい。

 遺体は荼毘(だび)に付され、遺骨は市内の斎場で、遺品は市福祉事務所でそれぞれ保管している。

 陸前高田市は震災で、1756人(行方不明者、震災関連死含む。3月6日現在)が犠牲となった。身元が分からなければ、震災関連死には数えられない。市福祉事務所の担当者は遺骨が故郷に戻れる日が来ることを願っている。問い合わせは同事務所(025・552・1511)。【後藤結有】

毎日新聞のアカウント

話題の記事

アクセスランキング

毎時01分更新

  1. 宮部行範さん死去 48歳早過ぎる死 関係者も驚き隠せぬ
  2. 稲田防衛相 「教育勅語自体が全く誤りというのは違う」
  3. 森友学園 3通目の契約書あった 金額は異なり日付は同じ
  4. 森友学園 「役所仕事と思えぬ迅速さ」小沢一郎氏が視察
  5. 訃報 宮部行範さん48歳=アルベールビル冬季五輪で銅

編集部のオススメ記事

のマークについて

毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです

[PR]