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【社説検証】《トランプ大統領演説》産経「日本も防衛費増額を」 朝毎東は「軍事より外交力」

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【社説検証】
《トランプ大統領演説》産経「日本も防衛費増額を」 朝毎東は「軍事より外交力」

米上下両院合同会議で初の施政方針演説を行うトランプ大統領=2月28日、ワシントン(AP) 米上下両院合同会議で初の施政方針演説を行うトランプ大統領=2月28日、ワシントン(AP)

 「具体的な道筋は明確にされないままだった」と冷ややかに総括した読売は、軍備増強の具体像と財源を明示し、議会の賛成を得るよう努力せよと求めた。「同盟重視」への言及は「評価できよう」としたものの、同盟国に「直接かつ意味ある役割と公平な費用負担を期待する」と注文したことには「留意すべき」だと牽制(けんせい)する。「日米同盟も例外にはなるまい。安倍首相は、トランプ氏と確認した緊密な関係を基礎に、冷静に議論をリードしたい」-。

 日経も在日米軍の駐留経費負担については、「(安倍首相は)『終わった問題』と述べたが、トランプ氏は本当に理解したのか。再び不安になる」と疑念を隠さない。

 一方、朝日・毎日・東京の3紙はそろって「軍拡」への危惧や懸念を表明した。国防費の大幅増額を「とりわけ理解に苦しむ」と評した朝日は、オバマ前政権の国際協調路線から「力による平和」への転換を鮮明にしたとの見地に立ち、「今なぜ軍拡に走るのか」「国境を越えた脅威への対応には、軍事力の前に、国際的な協調が肝要であることをトランプ氏は学ぶ必要がある」と説く。

 毎日は「トランプ大統領は北朝鮮や中国の不穏な動きに対抗するにも軍拡が必要だと思っているようだが、軍事偏重の危うさもある」と論じるとともに「冷戦中と違って多様な勢力がせめぎあう今日、世界を説得して動かせる信用と外交力こそ大事ではないか」と問いかけた。

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