有給を完全に消化するのは難しい
こんにちは。元会社員で現在は転職仲介などしているきはるです
春先は退職する人が多いシーズンです。
退職を考える人は、しっかりと会社員の権利である有給を消化したいですね!
ただ、あなたは自分の会社の有給制度についてちゃんと把握をしていますか?
「うちは大手企業だし、辞める時にちゃんと有給消化させてくれるはず!」
「〇〇さんが辞める時に有給消化していたし、自分も同じはず!」
と思っている人・・
ハッキリ言って甘いです( ゚Д゚)!!
いや、甘いのは過去の私ですかね。
私は27日あった有給のうち、わずか8日しか使うことができませんでした。金額に直すと約20万円の損失です。
皆さんには同じ失敗をしてほしくない!
なので、私の失敗談と、計画的に有給消化するノウハウを紹介します。
私の有給消化について
私は退職する時に、「すぐ引き継ぎを完了させて有給をもらえれば」と考えていました。ですが、そう簡単にはいきませんよね。
退職報告をした後の流れは以下の通りです。
有給を貰えるまでに半月以上掛かりました^^;
①説得される期間
退職の意志を伝えると、まず止められます。
お世話になっている先輩社員・上司、支店長、人事部の方など、10人近くと4日間にわたり話し合いをしました。
ここで心がかなり消耗します。
②退職が決まる
退職が決まると一気に多忙になります。
引き継ぎや事務処理などなど、初めてする業務を短期間で完璧に終わらせなければなりません。
退職が決まった時に有給について総務に確認したところ、
「早く引き継ぎが終われば有給を使える」
「お前の引き継ぎ次第だから、いつから有給消化かはわからない。」
とのことでした。
③引き継ぎの準備&引き継ぎ対応
私は営業マンとして300人以上のお客様の担当をさせて頂いておりましたが、その引き継ぎの準備から大変です。
お客様の新しい担当者を決めるのは上司。お客様情報を、上司に提出するために細かくリスト化します。
引き継ぐ担当者(複数人)が決まると、新しい担当者と私とでお客様にご挨拶をします。新しい担当者とお客様の予定が合わなければならないので、引き継ぎ完了までにかなり時間が掛かりました。
④最後の手続きと身辺整理
引き継ぎが完了して、最後の手続きと身辺整理をします。
その際に有給について再度確認したところ・・
「もう月末退職の日程で人事と手続きしているから、全部の有給は使えないよ」
そう言われてしまいました。
退職と有給消化は計画的に
全てが終わって有給を使えたのは、日数が27日あるうちのわずか8日間。
誤解しないで欲しいのは、私は会社を恨んではいません。
むしろお忙しい中、私の退職手続きに時間を割いてくれた上司や、私のお客様を今後担当してくれる同僚の方々には頭が上がりません。
会社は私が希望した通りの日にちで退職させただけ。
私が「有給消化させてくれるだろう」と軽く考えていました。
要は、有給消化は会社員の権利であるけど、会社からすると義務ではないことを理解していなかったのが大失敗。
もしあなたが私と同じような失敗をしたくないのなら・・。
「有給消化して退職する8つのポイント」をまとめたので、参考にしてください。
退職の意志を伝える前にすべきこと
確実に有給消化するにはどうすれば良いのか。
まず「退職の意志を上司に伝える前にするべきこと」を初めに説明します。
1.あらかじめ自分の有給日数を確認しておく
大前提です。
自分が取得できる有給日数はあらかじめ把握しておきましょう。
また、どのタイミングで新たな有給が付与されるかも確認しておくべきです。
2.機会があれば有給を小まめに消化しておく
有給休暇は権利なので、使える時に積極的に使ってよいのです。
「空気読めてないって思われる!」という気持ちはわかりますが、有給を消化しきれず退職後に後悔するよりマシですよ。
そして体育会系出身者にあるあるですが、高熱があってもプライドで出勤しますよね?別に強制されているわけじゃないから、無理せず休むべきだと思います^^;
3.今まで退職した人から情報を集めておく
- 退職までのスケジュールはどうゆうイメージか
- 退職する時に有給消化を何日くらいできたか
- 退職前にやっておくべきことはあるか
など、退職した人から必要な情報を仕入れておくのは大事です。
4.引き継ぎをスムーズにできる形にしておく
退職する時は想像以上にバタバタするので、引き継ぎ準備を前もってしておくのがオススメです。
普段の業務から、引き継ぎができるように情報管理しておきましょう。
どのように引き継ぎ準備をすればいいかわからない場合は、事前に退職した人に聞いておきましょう。
引き継ぎをスムーズに終わらせて短縮された日数だけ、有給消化がしやすくなります。
退職する意志を伝える時
続いては、確実に有給消化するために、
「退職の意志を伝える時にするべきこと」です。
5.余裕を持ったタイミングで退職の意志を伝える
辞めないように説得される日数や、引き継ぎにどれくらい掛かるかは事前にわかりません。日程に余裕を持って退職の意志を伝えましょう。
余裕があると引き継ぎをしっかりと行えるので、退職後に引き継いだ担当者から連絡が来て何か確認されることも少なくなります。
6.有給をすべて消化することを強く伝えておく
「有給が〇〇日残っているので、すべて消化して退職したいです」と意志を強く伝えるのが大切。
余裕ある日程での有給の主張なら、まともな会社なら拒否されないはずです。
もし嫌がられることがあれば、会社の本部に連絡するか、「労働基準監督署」に相談してみましょう。
また、有給は会社が買取してくれるケースもあるので、それについてもしっかりと確認しておくべきです。
7.退職日を決める時に有給日数を考慮させる
総務や上司と退職スケジュールを考える時には、有給を取る前提で日程を調節しましょう。
繁忙期であったり、誰か他の社員との休暇と被っていたりすると、引き継ぎに時間が掛かかることがあります。そうなると計画通りに有給を取れない場合があるので注意です。
8.客観的に親身にアドバイスをくれる味方を探す
おそらく、この記事を読んでいる人で、
「自分なら絶対に有給をすべて消化するのに^^」
と思う人がいるはずです。
現実は簡単ではないんですよ。私も「自分なら」って思っていましたし、他の人も同じことを言います。
退職しようとすると多くの人に引き止められたり、慣れない事務作業に追われることで、心身ともに疲弊します。有給消化で会社と争うのがとても面倒になるのです。
退職の意志を伝えたら、今まで守ってくれた先輩社員も味方ではなくなります。
職場にいると自分だけ浮いた存在となり、強烈な孤独感に襲われます。
完全個人戦。メンタルを保つのは難しいです。
ただ、そんな時に頼りになるのが転職エージェント。
転職仲介の仕事をしている私が思うに、彼らを身近な存在にしておくことは有給取得にも役に立ちます。
転職エージェントは、転職希望者を「転職させること」が仕事であるけど、転職希望者をスムーズに「退職させること」も仕事です。
(転職先が決まっても会社を辞めれない人って多いんですよ)
【オススメの転職エージェント】
退職業務は孤独との闘い。客観的に退職のアドバイスをくれたり、二人三脚でサポートしてくれる味方がいるのは心強い!
有給消化についての相談など、全面的に力になってくれるでしょう^^
おわりに
いかがでしたでしょうか?
しっかりとした手順を踏めばすべての有給を消化できるはずです。
退職を宣言してから会社はあなたを守ってくれなくなります。自分の身は自分で守る準備をしましょう!
ではでは