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「南回り」大筋合意 京都-新大阪間

京都-新大阪間のルート案

 北陸新幹線の福井県敦賀市以西のルートについて話し合う与党検討委員会(委員長・西田昌司参院議員)が7日、国会内で開かれ、京都-新大阪間のルートについて、京都府京田辺市のJR片町線・松井山手駅付近に新駅を設ける修正後の「南回りルート」で大筋合意した。同委は13日に京都府とJR西日本から意見聴取したうえで結論をまとめ、15日の与党整備新幹線建設推進プロジェクトチームで正式決定する見通しだ。

     京都-新大阪間については、東海道新幹線の北側を通り新大阪と結ぶ「北回りルート」と、京都府南部を通る「南回りルート」の2案がある。当初の奈良県を通過する南回りルート(旧南回りルート)は、敦賀-新大阪間の建設で生じる利便性向上額を総費用で割った値(費用便益比)が0.9で、採算性の目安とされる1を下回っていた。

     運行主体のJR西日本は、所要時間が短く建設コストも安い北回りルートを支持していた。だが、京都府や京都南部の自治体は、地域への経済効果を重視して南回りルートの採用を主張。奈良県に入らず京田辺市内に途中駅を設ける新ルート(新南回りルート)を設定し、国土交通省が試算していた。

     7日公表された試算では、新南回りルートの費用便益比は1・1に向上。距離、所要時間、建設費も北回りルートとほぼ同等になった。松井山手駅付近の新駅設置についても「学研都市や京都府南部へのアクセスが改善され、地域の街づくり、産業立地が進む可能性がある」と明記された。このため、建設費を一部負担する地元の強い意見に配慮して新南回りルートが採用された。

     西田委員長は会合後の記者会見で「(新南回りルートは)大阪府枚方市に隣接しているので、(都市開発の面で)大阪側にも大きなメリットがある」と意義を強調した。

     与党は敦賀以西のルートについて昨年12月、敦賀-京都間を福井県小浜市を経由する「小浜・京都ルート」に決定したが、京都-新大阪間は結論が持ち越され、与党は3月末までに決定する方針を示していた。

    【吉永康朗】

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