今まで読もう読もうと思って読んでこなかった「本多 静六の財産目録」。kindle版で400円くらいだったので即買い。ということで、読んでいます。
日比谷公園の設計などをされた方ですが、先取り貯金25%を続けて資産を作ったということで知っている人は多いのではないでしょうか。
幼少期は貧乏だった本多氏が貧乏から抜け出すために、続けたのが、
これを生涯続けたのだから、すごいの一言。
先取り貯金、25%を維持でも貯めていく。
貯金って意思がないとできないものです。勝手に貯まることはありません。強い意志をもって続けるために、先取り貯金がやっぱり大事なんですね。月収の25%というのも一つ決め手かもしれません。
目次
25%貯金はみんなしているの?
貯金率と言えば、ブログ「カタテマゴト」を運営されるボバ家が真っ先に思い浮かびます。
我が家とは雲泥の差ですが、ほかの方はどうなんでしょう。
ということで、統計情報をぽちぽち見てみました。
総務省が実施している「家計調査(収支編)」によると、私と同年代である「30~39歳」の方々は、
貯金率30%超え!!
※家計調査では、可処分所得(手取り)と黒字の割合で算出する黒字率という言い方をしています。
資料:総務省「家計調査(収支編)」より作成
た、高いやんけ・・・。可処分所得も40万円前後と高いですね。
30代と言えば、家族が増え、家を購入する年代です。家計的には、住宅ローンや教育費などと支出が増えるときだと思いますが、しっかりと貯金ができていることが伺えます。
30代・40代・50代の貯金率
いやいや、30代だけじゃないの?って疑ってみたので、ついでに40代・50代も調べてみました。
資料:総務省「家計調査」より作成
30代 ⇒ 40代 ⇒ 50代と貯金率が下がっていますね。
この10年くらい同じ傾向なので、これからも変わらないでしょう。40代になると、介護保険の負担も始まりますし、教育費も上がっていきます。
収入が上がっているので、率が下がっても額は同じかもしれませんが、可処分所得に対する貯金率は下がっていくことを想定しておいたほうがよさそうです。
30代は貯金をしておく年代ともいえるかもしれません。
貯金率は上がり始めている
ついでに、長期のデータを見つけたのでグラフ化してみました。
このサンプルは、平均年齢47.3歳、世帯人員3.4人です。夫婦+子ども1人というモデルで見るといいかなと思います。
貯金率である黒字率は、30%は超えていないものの、 本多 静六氏が推奨する25%を上回っていますね。
日本人の貯蓄好きが伺えますね。
資料:総務省「家計調査」より作成
手取りは年々減ってきていますね。デフレ意識に加えて、収入が減っていくことで財布のヒモは固くなっているのがうかがえます。
資料:総務省「家計調査」より作成
収入が減っても、貯金率25%を保つ。
やはり、収入に応じた生活、貯金生活が必要というのがよくわかります。
可処分所得と黒字額(貯金額)の関係性は高いようですね。
資料:総務省「家計調査」より作成
エンゲル係数は急上昇!
資料:総務省「家計調査」より作成
エンゲル係数は、所得に対する食費の割合ですね。エンゲル係数は低いほど、生活水準が高いと言われています。
本多 静六は、先取り貯金25%を徹底していたので、手取りの75%で生活をしているわけです。それは、たとえ苦しいときでも貫いたそうです。
月末になると、現金がなくなってくるので、胡麻塩で済ませたこともあるようですね。そのくらい、必死の覚悟でお金を貯めていたんです。
可処分所得が減ってきているので、エンゲル係数も急激に上がっているのかと思いきや、可処分所得とエンゲル係数の関係性は薄そうです。
資料:総務省「家計調査」より作成
食べるのにお金をかけはじめている?我が家もエンゲル係数は年々上がっています・・。
結果による散布図なので、ローデータがあるともっと分析してみたいw
お金を貯めるのは、自由を制御されないため
お金による制限は多いです。むしろ、ほとんどと言ってもいいのかもしれません。
貯金が増えることで選択肢が増えてきました。最終目標は、働かなくても自由に生活できる環境です。
できるかどうかは別として、目標に置いています。
本多 静六氏は、ドイツ留学をしたときに、こんなことを言われて、貯金生活を始めたようです。
“お前もよく勉強するが、今後、いままでのような貧乏生活をつづけていては仕方がない。
いかに学者でもまず優に独立生活ができるだけの財産をこしらえなければ駄目だ。
そうしなければ常に金のために自由を制せられ、心にもない屈従を強いられることになる。
学者の権威も何もあったものでない。帰朝したらその辺のことからぜひしっかり努力してかかることだよ”
現状、我が家は月平均35万円くらいの手取り収入がありますが、生活する支出に30万円強を要しています。
貯金率も子どもが生まれてから、ぐっと下がりました。
貯金率の推移
昔の家計簿を引っ張り出して、貯金率の推移を表してみました。
資料:我が家の家計簿より作成
子ども1人でこの貯金率なので、2人になると…と不安もよぎります。
家計調査で見たように、貯金率は年を重ねるごとに下がっていきます。ライフスタイルの変化がお金に敏感に結びついて、動いていきますからね。
本多 静六氏の言う25%貯金でラインを引いてみました。
まだまだ貯金に励まなければなりませんね。
25%貯金を続ける意味。それは、お金からの自由を作ること。
そう思います。
本多 静六氏の言葉
最後に、本多 静六氏の言葉を贈ります。
“貯金生活をつづけていく上に、一番のさわりになるものは虚栄心である。
いたずらに家柄を誇ったり、いままでのしきたりや習慣にとらわれることなく、一切の見栄をさえなくすれば、四分の一天引き生活くらいはだれにでもできるのである。
自分のネウチが銀もしくは銅でしかないのに、暮らしのほうは金にしたい。金メッキでもいいから金に見せかけたい。
こういった虚栄心から多くの人が節倹できないのである”
我が家も虚栄心がまだまだあるのかもしれません。
自分たちが稼いだお金は、どこにどう使えば一番しあわせなのか。
しあわせを作っていくためには、貯金を続けていくことも大事ですね!
この本を読んで、改めて貯金の大切さを知り、使うときは使う!貯めるときは貯める!
そうした、バランスのとれた家計を作っていこうと思えました。
本多 静六氏は、本業収入(大学講師)以外にも、講演、執筆、他大学や会社での講演などアルバイトをし、株式投資や山林投資もしてお金を増やしています。
25%貯金に加えて、収入の口を増やし、収入の絶対額を増やすこともとっても大事なことなんです。
ではでは。
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