ハリウッド版『攻殻』Ghost in the Shell、国内版予告編が公開。物語の軸が明らかに
ナレーションはS.A.Cのトグサ=山寺宏一さんだ!
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漫画やアニメで知られる『攻殻機動隊』シリーズを基にしたハリウッド実写映画『ゴースト・イン・ザ・シェル』の公開が4月に迫るなか、新たに日本版予告編が公開されました。
日本国内向けに作られた専用版とのことで、「全員が英語でしゃべる劇中で日本語を話す荒巻部長(北野武氏)」という衝撃映像も垣間見えています。
2月に公開されたセカンドトレイラーでは、荒巻や「謎の東洋人」(後にトグサと判明)など新キャラクターや多脚戦車も新規追加。
ファーストトレイラーに画像処理も盛り込まれて「高級ホテル」と書いてある高級ホテルなど『ブレードランナー』ないし『ニンジャスレイヤー』感が強まってましたが、今回の日本版は追加カット控えめです。
見どころはむしろ「日本語」でしょう。日本語字幕がつき、ナレーションはアニメ版『攻殻機動隊S.A.C』シリーズでトグサを演じた山寺宏一氏。
「お前の過去は?」「あまり記憶がないの」とやり取りするバトーと草薙素子との会話で、「素子が自らの過去を探求する」というストーリーの軸も明確になっています。
「少佐、お前に任せる」と荒巻が日本語で喋ってるのは「電脳化により口頭での言語はさほど重要ではない」ことを示している...と深読みできなくもありません。
「素子が過去の記憶を失っている」という設定は従来の原作にもアニメにも存在せず。ただし、原作マンガでは「事故か病気で生身の身体を失い全身義体(サイボーグ)化」、S.A.C.シリーズでは幼少時に航空機事故に会い、『攻殻機動隊 ARISE 』では両親の事故により胎児だった素子は脳だけ死を免れ......と毎回設定が違うので、「また変えました』に過ぎないでしょう。
素子と相対するもう一人の全身義体で悪役のクゼは「笑い男」と報じられていますが、原典のS.A.Cシリーズでは2つの存在は別もの。
ただ、大ざっぱに言うとクゼは「義体」寄りで笑い男は「電脳空間」寄りのポジションのため、好意的に捉えれば「一粒で二度美味しい実写化」とも思えます。
こうして根掘り葉掘り見ていくと、意外と既存のシリーズを大切にしてそうな『ゴースト・イン・ザ・シェル』。
原作ではめったに銃を持たない荒巻がいきなり映画『アウトレイジ』ばりに発砲する第一報が話題になりましたが、シリーズや媒体を変えるごとに設定も変わってきた『攻殻』のこと、映画版は「どこを壊し」「どこを守るのか」を気にかけつつ、公開初日を待ちたいところです。