ミャンマー東部 少数民族が警察署など襲撃30人死亡

ミャンマー東部のシャン州で、少数民族のコーカン族の武装勢力が警察署などを襲撃して、市民を含む少なくとも30人が死亡し、戦闘の再燃が懸念されています。
ミャンマーの国営新聞によりますと、中国との国境に近いシャン州東部のラウカイで6日未明から明け方にかけて、少数民族のコーカン族の武装勢力が警察署やホテルなどを襲撃しました。

この襲撃で、警察官5人と、武装勢力側の20人のほか、学校の教師ら市民5人が巻き込まれて死亡しました。武装勢力は警察官の制服を着て、変装していたということです。

コーカン族の武装勢力は麻薬の取引を資金源にしていて、おととしにもミャンマーの政府軍と大規模な戦闘を繰り広げ、国境を越えた中国側に砲弾が落ちて死傷者を出す事態を引き起こしています。

アウン・サン・スー・チー国家顧問が事実上、率いるミャンマーの政府は、少数民族との和平を最優先課題に掲げていますが、コーカン族の武装勢力は停戦に応じておらず、今回の襲撃を機に戦闘が再燃し、ほかの少数民族との和平の動きにも影響が出ることが懸念されています。