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ツタヤ図書館、利用者にTポイント付与で波紋…CCCを選定した教育委員長が館長に天下り

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 CCCグループの主力事業であるTカードは、会員数が全国で5477万人(CCCが高梁市に提案書提出した15年7月当時)を誇る。Tカードを提示してコンビニエンスストアやカフェなどの加盟店を利用した会員は、支払額の0.5%または1%のポイントが付与され、そのたまったポイントを加盟店の支払いに利用できるため、特に若い人の間で普及率が高い。だが、ポイントが付与される代わりに、会員のありとあらゆる消費行動がCCCサイドに捕捉・保存され、その個人情報が本人の知らないうちに利用されたり、外部に漏洩したりする危険性をはらんでいる点を指摘する声は以前から根強くある。

 先行する3市のツタヤ図書館では、そんなTカードのデメリットが十分に告知されないまま運営されている。新規に図書館利用カードを作成する人のうち、9割以上がTカード機能付きを選択しているという事実を心配する声は絶えない。

 そんなTカードで、ポイントシステムが公共図書館の貸し出しにまで採用されることになれば、市民の個人情報保護の面での大きな不安を抱えることになると警告する識者は少なくない。

 もともと図書館の世界には、利用者の思想信条の自由を守るため、「利用者の読書事実を外部に漏らさない」という大原則を堅持してきた歴史がある。貸出データは一時保存されるものの返却後は廃棄されるため、図書館が貸出履歴を保持することはない。

 そのような事情があるため、どこの自治体であっても、図書館の外に利用者データが送信されることを前提としたポイントシステムの導入について慎重になるのは当然といえる。

議会で「Tポイントは付かない」と明言


 実は高梁市も、海老名市や多賀城市と同じく、ツタヤ図書館にTカードを採用することは決まっていたが、Tポイント付与に関しては見送ることになっていた。

 高梁市が新図書館についてCCCと基本合意を交わした直後に開催された市議会で、Tカードの個人情報について議員から質問された際、教育次長は次のように回答している。

「Tポイントカードにつきましては、以前、図書の貸し出しにTポイントを付けるのかというようなご質問もあったと思いますが、高梁市ではそれは採用いたしません」(15年第1回定例会 3月12日開催)

 このとき教育次長は、はっきりとTポイントは採用しないと宣言していた。それにもかかわらず、蓋を開けてみたらTポイントが付与されることになっていたわけで、いわば「騙し討ち」したかたちだ。

 なぜ、このような事態になったのか。