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 今年の中国の全国人民代表大会(全人代、国会に相当)には、閣僚や要職に取り立てられた習近平(シーチンピン)国家主席に近い人物が続々と初登場を果たしている。国内外のメディアの耳目を集める機会をとらえ、習氏への「忠誠」をアピールする姿勢が目立つ。

 6日午前、全人代の閣僚会見のトップを切ったのは先月就任したばかりの何立峰・国家発展改革委員会(発改委)主任だ。冒頭、「習近平主席を核心とする党中央の指導の下で、我が国経済は安定の中で好転しつつある」と切り出した。

 何氏は福建省アモイ市政府の勤務が長かった。河北省から転じてアモイ副市長を務めた習氏が福建省政府幹部へ昇格した後、何氏も省都・福州市のトップなどを務めた。

 発改委は広範な許認可権を握り、「最強の経済官庁」との異名も持つ。この日の会見の質問も、マクロ経済の状況や一帯一路(二つのシルクロード経済圏)構想、北京周辺都市圏の一体開発など多岐にわたった。何氏はそのほとんどの回答で「習近平主席が提唱した」などと加え、習氏の存在を強調した。習氏が力を入れる貧困対策には、特に長く時間を割いた。

 ただ、何氏の中央での勤務経験…

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