蹴球探訪
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【スポーツ】東京中日スポーツ功労賞に帝京大ラグビー部・岩出監督 強さの秘訣は完全燃焼2017年3月7日 紙面から
東京中日スポーツ制定の「第11回東京中日スポーツ功労賞」は、全国大学ラグビー選手権で8連覇を達成した帝京大の岩出雅之監督(59)に決まった。 ラグビー界では、日本選手権を7連覇した新日鉄釜石と神戸製鋼を上回る大学選手権8連覇。選手が毎年入れ替わる学生スポーツで高いレベルを維持し続ける難しさを、岩出監督ほど知っている指導者は少ない。 団体競技で最も必要なのは、チームを一体化させることだろう。「レギュラーから控えまで、全員が完全燃焼することが理想。チームスポーツで、優勝しても喜べない人がいるのは残念なこと」と説く。 指導者による体罰や、先輩からの理不尽なしごきが横行していた時代に学生時代を過ごした。これでは、なかなかチームが一丸とはなりにくいし、全員で喜びを分かち合うことは難しい。 理想のチームづくりを目指し、上下級生の間の壁をなるべく低くするため、帝京大ラグビー部の寮は先輩と後輩の組み合わせで3人1部屋になっている。納得のいかないこともあるが、自然に指導者へ伝わるシステムができ上がっているという。「直接自分に言わなくても、隣にいる誰かに言えばいつかは自分の耳に入る」 今は、同じポジションの選手同士がライバル関係にならず、仲良しになる時代だ。横のつながりを重視し、上下関係を築くことが苦手だといわれる現代っ子とどう付き合うか。名将の言葉の端々には、そのヒントが転がっている。 (堤誠人) PR情報
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