蹴球探訪
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【プロ野球】<WBC>7日に本番キューバ戦 小久保監督、なんとか間に合った2017年3月6日 紙面から
第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)日本代表がオリックスと対戦する「アサヒスーパードライ プレゼンツ 2017WBC強化試合」が5日、京セラドーム大阪であった。同点の9回、代打秋山の決勝打で本番前最後の実戦に勝利。小久保裕紀監督(45)は投手陣の仕上がりの良さも強調し、手応えを口にした。WBCは6日にソウルで1次リーグA組の韓国−イスラエルが行われて開幕。B組の日本は7日、キューバとの初戦(東京ドーム)に臨む。 ギリギリで間に合った。侍ジャパンが9回に代打秋山の勝ち越し2点適時三塁打で辛勝。本大会前最後の実戦を白星で終え、小久保監督は「なんとかいい形で仕上がった」と総括した。 最高の予行演習になった。1回、先発の藤浪が制球難と自らの送球ミスなどで2点の先制を許す。指揮官すら「また今日も(負けるの)かという雰囲気になった」と重苦しさを感じる中、チームで唯一、WBC2連覇を知る男がその悪い流れにあらがった。 2回の攻撃に入る前、青木がベンチで全員を集めた。「こういう苦しい試合は本戦で何試合もある。とにかくここから気持ちを一つにしてやっていこう」。直後に鈴木の逆転3ランが飛び出す。小久保監督は「存在の大きさを感じた」とチーム最年長の大リーガーに最敬礼。侍たちは再び戦う姿勢を取り戻した。 結局、得点圏に走者を置いたのは2、7、9回の3度だけだったが、そのうち2度を得点に結び付けて接戦を制した。少ない好機を確実に生かす。ある意味、日本らしい攻撃ができた。 土壇場で指揮官も一つの決断を下していた。「いじらない」と明言してきたクリーンアップを組み替えて青木を3番に入れ、坂本を6番に下げた。本大会でも苦しい戦いが続くことは必至。「きょうの打線が良かったか、これから考え直してギリギリまで悩みたい。打線は本調子じゃないが、本戦でもそう多くは点が取れない。つないでつないで相手より1点でも多く取って勝ちたい」と覚悟を決めた。 表のヒーローが秋山なら、陰の功労者は救援陣だ。2番手以降7投手のリレーで1失点と踏ん張り、競り合いに持ち込んだ。小久保監督は「投手陣が良くなってきた。投手が抑えないと勝てない」とひと安心。投手中心の競り勝つ野球に最後の最後でメドが立った。 本大会前の実戦を2勝3敗で終え、4大会目で初めて負け越した。秋山は言う。「やれることは全部やったと思うが、結果がすべて」。最善の準備ができたかどうかは結果で証明するしかない。そのための戦いがいよいよ始まる。 (小林孝一郎) 平田勝利呼び込ん打
平田がキラリと光る働きをみせた。同点で迎えた9回の先頭。6回の守備から出場した平田にとっては初打席だった。「とにかく塁に出ることを考えた」。最後の対外試合をどんよりと終わらせるわけにはいかない。無我夢中だった。 2ボール1ストライクからオリックス・ウエストの139キロ直球をはじき返した。「甘い球を逃さずいけた」。会心のライナーではなかったが、中前打に。2死後、ボークで二塁へ進み、鈴木の四球で一、二塁。続く代打・秋山の右越え三塁打で決勝のホームを踏んだ。 前日4日には休日返上で練習に参加。稲葉打撃コーチから左の膝の開きが早いと指摘され、早速修正に取り掛かった。「きのうよりは良くなっている。しっかりやっていきたい」と手応えを口にする。最後の対外試合で勝利に貢献し「チームにとっても勝てたのはいいことだと思う」とホッとした表情。 鈴木が復調するなど、本戦でも途中出場の可能性が高いが、「しっかり準備したい」。チャンスが来た瞬間につかみとるだけだ。 (土屋善文) PR情報
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