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 北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)・朝鮮労働党委員長の異母兄、金正男(キムジョンナム)氏が殺害された事件で、マレーシア政府から国外退去を命じられた北朝鮮のカン・チョル駐マレーシア大使が7日未明、経由地の北京空港に到着した。

 カン大使は通常の出口を通らず、VIP用の出口から家族とみられる女性らと出てきた。在北京の北朝鮮大使館のスタッフらが出迎えた。報道陣には何も話さず、黒い乗用車に乗り込んで空港を去った。この時間帯は平壌への乗り継ぎ便がないため、いったん北京に滞在してから、帰国するとみられる。

 カン大使は出国の期限とされた6日午後6時(日本時間同日午後7時)の約1時間前にクアラルンプール国際空港に到着。「40年以上続く両国関係を害する極端な措置に深刻な懸念を表明する」などと主張した。(北京=益満雄一郎)