新人エンジニアのスキルシート1行目の研修ってなんなんすかね

さてさて今月は月末処理がさっくり終わったので、いつも思っている新人エンジニアのスキルシート1行目問題について触れていこうかと思っております。

4月になると各社に新卒が入社してきて、一通り研修を行った後に5月か6月くらいに面談を経て現場に配属されるのを毎年見ているのですが、その研修について一言物申したくなったので記事を書いてみました。



ちなみに今回の記事は社内でまともな研修ができないのならCodeCampとか使ってアウトソースした方が良くね?という話と、開発のことがさっぱりわからない営業もプログラミング研修受けてみたらどうよなんていう2点についてつらつらつらと書き殴っていきます。

実は毎年他社の新卒エンジニアを数名SESで面倒見てます

ここ数年のことなんですが、知り合いの社長からお願いされて自社の受託案件の手伝いとして、他社の新卒エンジニアを2、3名ほどですが受け入れてます。いきなりソースコードが書けるわけではないので、こちらで仕様書から起こしたテスト項目を消化していってもらうというのが大体の作業内容です。

普段は内部だけでテストを回すのですがちょうどGW辺りが例年色々なリリース時期とかぶるので、1、2ヶ月だけ来てもらって仕様理解から始めて、一通り作業手順を教えていく感じです。不具合が出たらJIRAやRedmineとかで報告してもらうんですが、ツールなんかの使用経験もほぼ無いのでこちらで報告用のフォーマットを用意して作業を進めていってもらったりしています。

もちろん単価は発生してますが、ほとんどゼロからこちらで教えているので、むしろ教育費用とか貰ってもいいんじゃなかろうかと思うこともしばしばです。一応面談はやってるんですが、その社長の推しがなかったら確実に採ってないですね。

面談で聞くことが無いので研修についてつっこむ

面談といってもスキルシートを見たところでほぼ真っ白なので聞くことが無いんですよね、趣味とか興味があることくらいで話が終わってしまう。。とりあえず2ヶ月くらいやってると思われる研修の項目のところにCCNA研修とかLinux研修とか書いてあるので、とりあえず聞いてみたりします。

面談の僕
ここにLinux研修って書いてあるんですけど、どんなコマンドとか覚えました?
新人Aさん
えーと本を読みながらLinuxを少しだけ触りました。。コマンドは覚えてないです。
面談の僕
そですか。(あれ、基本コマンドくらい面談前に仕込んでこないのかな?)

聞くことがなくなっちゃったので将来について聞いてみる

研修っていうか座学らしくてずっと本読んでるとか言ってるし、とりあえずつっこんでも何も出てこなさそうなので未来について聞いてみよう。エンジニアになりたいっていうくらいだから、きっとやりたいこととかあるよねと。

面談の僕
ぱっと見インフラ系の研修というか勉強されてるみたいですけど、将来的にはインフラエンジニアになりたいんですか?
新人Aさん
将来は開発系に行きたいです!WEBサービスとか作ってみたいんです。
面談の僕
あれ?そうなの。(WEBに進みたい子にCCNAとか。。)

研修という名の放置プレイ

はい、ということで単純に会話形式を使ってみたかっただけなんですけども、よくある面談の流れを表してみました。もちろんちゃんと研修をやってる会社もあるんですが、面談でぶっちゃけてくれる子はただテキストとか本渡されて毎日読んでるだけです、なんていう聞いてもいない会社の内部事情を教えてくれたりもします。

ここでいつも思うのは2ヶ月もずっと社内でこんなことをやらせているのっていう疑問と、2ヶ月もあったらちょっとしたWEBアプリくらいは自分一人で作れるようになるよねってことです。特に新卒で入った会社の最初の数ヶ月ってとても貴重な期間だと思うので、もっと質の高い時間の使い方をした方がいいんじゃないかなと思うんです。

営業的にはあまり意味をなさないスキルシートの1行目なのかもしれませんが、新人エンジニアにとっては最初の第一歩となる大きな歩みなわけで、そこをいい加減にしてしまうのはいかがなものかと思うんです。少なくとも本を渡して座学だけやらせてるのに、「充実した研修」とか言っちゃうのはまずいですよね。

即戦力にはならなくても学ぶ意味はある

SESの営業をやっていると、2ヶ月くらいプログラミングの勉強しただけじゃ何の役にも立たないよねって思っている人は沢山いるかと思うんですが、確かにスキルシートの1行目に「研修」と書いたところで営業的にはほぼ意味が無いように感じるでしょう。ちゃんとした研修をやってるSESの会社というのが少なくて、そういう風潮を作り上げてしまっているのかもしれません。

実は以前の記事でちょろっと触れたんですが、僕もTECH::CAMPというところで、プログラミング研修を受けたことがあります。Ruby on Railsのコースで2ヶ月ほど通いましたが、実際にWEBアプリを自分で作ってみて分かったのは、まず短期でも集中して学べばある程度はプログラミングができるようになるということです。そして実際に開発に使うツールだったりGitHubなんかをいじったりしているうちに、開発フローが理解できたというのは大きかったんじゃないかなと。

SESの営業に将来のキャリアプランはあるのか

2013.08.19

新人研修を導入するときは営業か管理職が実際に受けてみるといいよ

世間にはプログラミング研修会社がめっちゃ増えていて、どこが良くてどこが悪いか中々判断がつかないんじゃないかと思うんですが、手っ取り早いのは社内の人が実際に受けてみることだったりします。僕も実際にCodeCampやTECH::CAMPなんかの研修会社の資料を取り寄せたり、無料説明会なんかにも参加してみてカリュラムとか対応範囲、価格なんかも十分に比較した上で選びました。

受講してた僕
受講した時の周りにどんどん置いていかれる焦燥感がハンパないっす。

注意したいのは助成金を前面に打ち出してて、中身がしょぼいところも結構あったのでその辺の見極めをしっかりやると良いですね。営業も自分のスキルシートを作ってみて、最初の1行目にどんなことを書きたいかを考えてみると良いのではないでしょうか。

ABOUTこの記事をかいた人

SES営業の10年選手です。SESでの起業経験あり。人事、法務、労務、経理、総務、マネジメント、マーケティング、WEB/アプリ開発、と守備範囲は広いですが程よく適当です。PokeminGO頑張ってます。