2017-03-06

ニッポンはもうIT大国になれない」を書いてから1年たった

http://anond.hatelabo.jp/20160228001028

あれを書いた意図ははもちろん、「ニッポンがんばれ」だ。日本ITを取り巻く状況は変わらないといけない。だからこそディスったのだ。

保育園落ちた日本死ねと書いた人もおそらく、日本もっとちゃんとしてよ!という意味で書いたのだと思う。)

ありがたいことに非常に多くの反応があり一通り全部読ませていただきました。

しかし本当に見たかった「いや、ニッポンIT大国になれる」という説得力のあるコメント記事は見つけることはできませんでした。

代表的意見を(エスパー的に)かいつまんで返信してみます

エンジニアリング視点といえば、機能を削る、過去を捨てるという視点が欠落しているケースは大抵うまくいきません。「新しい」ものを作るのに、「あれもこれも」持っていこうとすると大体破たんします。「いや、今までこういう風にやってきたから」というのが唯一の理由ならば恐らくそ機能必要ありません。妥協も当然必要なのです。

自分魔人さんには程遠い普通おっさんですが、今はアメリカBIG 5の一つでエンジニアをしています

成果を出さないといけないというストレスは強いですが、それ以外の余計なストレスは極力少なくなるように配慮されていますので、純粋にモノを作る楽しみを味わうことができています

一度は国内ITベンダー就職し嫌になってやめました。心身も壊したりもしました。(仕事けが原因ではないですが。)

純粋ソフトウェアを作って世の中に届けて対価を貰いたい(できればたくさん)、という単純な願いを日本で実現するのは難しすぎました。

製造業のコアはどんどんソフトウェアシフトしていっています大事なのは材料よりもレシピです。レシピを考案して組み立てを外注するのはまだわかります。ただ、レシピ外注するのはやめるべきです。そんな当たり前の事を口に出すと白い目で見られてしま場所幸せに働けるでしょうか?私には無理でした。

日本には輝ける「はず」のエンジニアがたくさんいるのです。(小中高での算数数学教育レベルは高い)その人たちが自分を殺して働いたり、心身を壊さないといけなかったり、国外脱出するハメになったりしているのは悲しすぎます冗談ではなく、国家的損失だと真剣に思います

あれから一年しかたっていないけど、ニッポンIT大国を目指して進んでいるだろうか?エンジニアが十分報われるようになっているだろうか?

ITベンダーは何も変わっていないでしょう。ただ、見聞きしたところだと、Web 系のスタートアップとかには優秀なエンジニアが楽しそうに仕事をしているところがあるみたいです。まだ世界を席巻するようなサービスは生まれていませんが、可能性はあると思います。(英語サービス提供することがネックになっているのかもしれません。)最近スタートアップCTOと話す機会があったのですが、日本IT産業構造問題解決するのを会社の大きな目標にしていると言っていました。オッス!オラ、ワクワクしてきたぞ!

ニッポンがんばれ。超がんばれ。

P.S.

ニッポンのココがすごい!という趣旨番組最近多いけど、ニッポンのここがダメだという番組も作ったほうがいいと思う。

自画自賛ばかりしている会社と、自社の問題点を探している会社。伸びるのはどっち?)

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