イラク軍、モスル市内の2つ目の橋を掌握
- 2017年03月6日
イラク軍は、過激派組織のいわゆる「イスラム国」(IS)からの奪還を目指す同国北部の主要都市モスルで、市内を流れるチグリス川を渡る主要な5つの橋のうち2つ目を掌握した。軍とクルド人組織の関係筋が6日、確認した。
イラク軍は5日に、依然としてIS支配下にあるチグリス川西側のモスル市街への新たな攻撃を開始していた。
イラク軍は昨年10月にモスル奪還に向けた攻撃を開始し、激しい戦闘の末、今年1月にチグリス川東側を掌握した。
有志連合による空爆で5つの橋全てが破損しているが、ジャムフリヤ橋を掌握し主要な2つの橋を支配下に置いたことで、イラク軍はさらにモスル奪還の足がかりを得た。
市の東側での戦闘の後方支援がISができないよう、橋は使用できない状態にされていた。
モスルは、ISがイラク国内に持つ唯一の主要な拠点。
イラク軍の上級司令官は5日、2週間前に始めたモスル攻勢で最も激しい戦闘だったとAP通信に語った。
モスルの西側には旧市街のほか、2014年7月にISの指導者アブ・バクル・バグダディ容疑者が「カリフ制国家」の樹立を宣言した「アル・ヌーリ」モスクがある。ISは当時、イラク北部と西部の大規模な地域を支配下に収めていた。
国際移住機関(IOM)によると、戦闘激化を受けて4万5000人がモスルから退避した。一方で人道支援団体は、避難キャンプでの市民受け入れへはぎりぎりの状態だと話した。
今回の攻撃開始まで、モスルの西側には約75万人が住んでいた。
(英語記事 Mosul IS offensive: Iraqi forces capture second bridge over Tigris)