東京・お台場の「ダイバーシティお台場」敷地内にある全高18mの実物大ガンダムの展示が3月5日に終了しました。なんと次は実物大の「ユニコーンガンダム」が登場するそうですが、ここで過去の記事からガンダムの旅路を振り返ってみましょう。
右手にビームサーベルを持った静岡ガンダム
計画が始まったのは2007年頃。2009年「機動戦士ガンダム」が放映30周年を迎えるにあたり、サンライズ宮河社長の発案によって「リアルなガンダム」を作ることが決まりました。そして2009年3月には実物大ガンダムを作る計画が発表されます。
鉄骨とFRPで作られたガンダムは全高18m。頭部が上下左右に可動し、両眼、両肩の警告ライトなど約50カ所に発光ギミックを内蔵。さらに両胸のスリット部、足首、背中のバーニアなど14カ所にはミストを噴射するギミックを搭載するといった内容に日本中が驚きました。ちなみに建造に携わった乃村工藝社は、2007年7月にオープンした富士急ハイランド「ガンダムクライシス」の横たわった実物大ガンダムを作った会社でもあります。
2009年5月、建設中の実物大ガンダムが報道関係者に公開されます。このときはBパーツ(下半身)が完成間近という状態で、高さは全体の半分ほど。それでも“実物大”の迫力はかなりのものでした。
2009年7月11日、お台場「潮風公園」内の「太陽の広場」でガンダム立像の公開がスタートします。オープニングセレモニーには富野由悠季監督やアムロ・レイ役の声優・古谷徹さんも登壇してあいさつしました。
そういえば2016年の五輪誘致を目指してガンダムにも「TOKYO 2016」のロゴマークが入っていました。2016年は逃しましたが、2020年の東京五輪開催につながりました。今となっては懐かしいですね。
潮風公園での展示は同年8月末までのわずか52日間でしたが、周囲には屋台が建ち並び、ガンダムを眺めるためのパックツアーやホテルの宿泊プラン、限定グッズなども登場しておおいに盛り上がりました。イベント開催中に訪れた人は約415万2000人といわれています。
●ガンダム、静岡へ
次に実物大ガンダムが登場したのはガンプラの工場がある静岡市。2010年にガンプラが30周年を迎えたことを記念して立てられました。このときは右手にビームサーベルを持った姿となり、夜間にはライトアップされたガンダムとともに輝く仕掛けでした。
●ガンダム、再びお台場へ
2011年8月、実物大ガンダムはお台場に帰ってきました。ただし、このときはバラバラの状態で展示するという変わった趣向。14のパーツがすべて地上に置かれ、間近で見ることができたのです。
●ガンダム、再びお台場の大地に立つ
2012年4月、約3年を経て再びお台場の大地に実物大ガンダムが立ちます。新規開業した商業施設「ダイバーシティ東京プラザ」のフェスティバル広場に、東京都の緑の施策を推進する「第29回全国都市緑化フェアTOKYO」への参加を呼びかけるために立てられました。
ビームサーベルは持っていませんが、細かいディティールアップパーツやデカールが追加され、足首、膝、ひじの関節部分に円形のパーツを追加してマグネットコーティングを再現していました。
一方、ダイバーシティ東京プラザの7階にはガンダムのテーマパーク「ガンダムフロント東京」もオープンし、まさにガンダムの聖地に。聖地といえば、2016年夏の「ポケモンGO」配信スタートによってお台場はポケモンの聖地にもなり、訪れる人の数はさらに増加。こんな光景を見ることもできました。
さまざまな思い出をくれた実物大ガンダムの公開は3月5日で終了し、残念ながら今後は展示の予定がありません。「ガンダムフロント東京」も4月5日までの営業となります。
しかし、まだ終わりません。
思い出してください。実物大ガンダム立像は、「機動戦士ガンダム」の放映30周年を記念して2009年に立てられました。つまり2年後の2019年は「ガンダム40周年」、東京オリンピックが開催される2020年は、「ガンプラ発売40周年」のメモリアルイヤー。その準備がもう始まっています。
2017年夏、「ダイバーシティ東京 プラザ」7階には国内初のガンプラをメインにした総合施設「THE GUNDAM BASE TOKYO」がオープン。訪日客の多い臨海副都心エリアに世界一の品揃えを誇るオフィシャルショップが登場します。
そして2017年秋にはフェスティバル広場に「ユニコーンガンダム」の立像が立ちます。公開されたイメージ写真を見ると「デストロイモード」のようですから、その全高は21.7m(設定)。これまでのガンダム立像より、さらに大きくなるはずです。
一方、展示が終了した実物大ガンダムは今後、ガンダム40周年に向けた「ガンダム GLOBAL CHALLENGE」での企画検証・参考用に使われる予定です。このGLOBAL CHALLENGEは、世界中から叡智を集め、「実物大ガンダムを動かそう」という壮大なプロジェクト。そう、立像としての展示予定はなくても、2019年には実物大ガンダムが“動く姿”を見ることができるかもしれません。
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