2015年に下流老人という本が出版され、それ以降「老後破産」という言葉もよく聞かれるようになりました。
老後破産とは金銭的な事情から老後に破産状態の生活を送らざるを得ない状況のことを指します。
現在、老後破産をしている高齢者は6人に1人ともいわれています。
6人に1人といっても若い人からすると、まだどこか他人事のように聞こえるかもしれません。
もっと衝撃的なことをいうと年収1000万円だった人でさえも老後破産をしているという現状があります。
どうでしょうか。
すこし危機感が出てきましたか?
この老後破産に至った原因には、いくつかの共通点があります。
その共通点を知り、自分の生活観や金銭感覚を見直すことで老後破産しないように備えておきましょう。
老後破産する原因
危機感がない
「今が楽しかったら良いじゃない」
「なるようになる」
「頑張って働いたお金なんだから、自分のために使うべき」
そんなことを普段からいっていませんか?
また「年金なんて将来もらえないんだろうな」と言いながらも、どこかで国に期待していませんか?
「私はちゃんと年金払っているんだから」と・・・。
毎月年金を払っているんだから、老後は国が面倒みてくれるはずなんて思っていると危険です。
日本の人口ピラミッドを見て下さい。
もうピラミッドの面影すらありません。
進み過ぎた少子高齢化で、明らかに高齢者を支え切れていない状況です。
そして今のペースで少子化が進んだ場合、30年後の日本のGDPはナイジェリアに抜かれると発表している機関もあります。
*様々な機関が今後のGDPの予想を発表しており、機関によっても内容は異なっています。
ナイジェリアといえば、リオネジャネイロオリンピックで、サッカー選手たちの交通費や宿泊が工面出来ないという理由で準々決勝出場を棄権しようとした国です。
高須クリニックの高須院長がナイジェリアチームに寄付をして、棄権せずに出場できましたが、そのくらい財政難になっている国に抜かれるといわれています。
このような現状で「なんとかなる」と悠長なことをいっていると、老後破産に陥ります。
見栄っぱり
年収400万円の人でも老後破産しない人と、年収1000万円の人で老後破産する人がいます。
これらの徹底的な違いは「見栄」です。
この「見栄」によって金銭感覚がズレてしまっている人は要注意です。
・人よりも大きな家に住みたい
・人よりも高級な車に乗りたい
・人よりも高価なものを身に付けていたい
そのような要求は果てしなく続きます。
年収が1000万円あっても、そのような要求を満たすために使用していては、貯金などはできません。
現に年収1000万円あっても、そのうちの10%の世帯は貯金が0というデータがあります。
年収が高い人程、貯金しているだろうというイメージがありますが、決してそのようなことはありません。
むしろ年収の高い人は、周囲の人も年収が高い場合が多いため交際費にもお金がかかります。
そして見栄の張り合いのように、より高級なものを購入していくので貯金が難しいのです。
そのような金銭感覚の人は、例え今高所得であっても老後破産のリスクが大いにあります。
予定外の医療費
人はいつ病気になるか分かりません。
しかし本気で病気を懸念し健康管理をしている人は少数派です。
・糖尿病になると分かっていても暴飲暴食がやめられない。
・癌のリスクが高いと分かっていてもタバコがやめられない。
分かっているのにやめられないのには、依存的な要素もありますが「まさか自分が」という心理も働いています。
病気のリスクがあると分かっていても、どこかで自分は関係ないと思ってしまうのです。
しかし病気は無情にも誰の身にも起こり得ます。
万が一の病気に備えて準備をしていたかどうかも老後破産になるかならないかの別れ道になります。
日本は国民皆保険制度があり医療費は3割負担で済みます。
また高額な場合は高額療養費制度というものがあり、年収に合わせて負担する医療費の上限が決まっています。
このように日本には様々な社会保障制度があります。
しかし少子化により税収は少ないのに、高齢化により国の医療費は膨らむ一方です。
そのため2017年の8月、70歳以上の高齢者の医療費負担が増える予定です。
他にも介護の自己負担額も大きくなっていく予定になっており、国の社会保障制度は今後も変わっていくと考えられます。
そのため国の社会保障がずっと今のまま継続されると思っているのは危険だといえます。
収入の減少を予想していない
毎年昇給があるのが当たり前、ボーナスがあるのが当たり前と思っている人は要注意です。
また昇給の期待をしていなくても、今の給料をずっと継続してもらえると思っている人も危険です。
リストラや減給のリスクももちろんですが、国会では正社員と非正規社員の格差をなくすために、同一労働同一賃金にむけての審議が進められています。
そのため自分達の労働環境も今後大きく変わる可能性があるのです。
また例え給料が変わらなくてもインフレにより物価は上昇しています。
乳製品の価格が上がった、大豆製品が値上げしたなど、ニュースでよく報道されます。
このように物価はじわじわと上昇しています。
そのため給料が変わらなくても、物価の上昇により家計への負担は増えるのです。
まだ働けている間は良いのですが、病気やケガによって退職せざるをえないこともあります。
さらに自分が元気であっても親の介護のために退職しなければならない場合もあります。
実際、親の介護のために退職せざるをえない介護離職というものが新たな貧困問題を生んでいます。
このように今後も今の収入が維持される保証などどこにもありません。
実際に老後破産に至った人達の中にも、これらのような予想外の収入減を余儀なくされたため老後破産に至った人がいます。
また年金に関しても今の受給額を目安に自分の老後資金を準備するというのはリスクが大きいです。
何故なら20年後、30年後今の高齢者と同じ金額の年金を貰えるとは限らないからです。
合わせてお読みください。
【警告】「死ぬまで働く」その考えがヤバイ!老後破産を防ぐ5つの対策
多額のローンを抱えている
先ほどの収入の減少を予測していなかった上に、住宅や車のローンを抱えている場合は更に老後破産のリスクがあります。
収入が減ったことでローンの返済ができなくなり、自宅や車などを売却せざるおえなくなるというケースです。
住宅は高額なためローンを組まずに購入するのは難しいです。
しかしローンを組む金額を極力抑えることは可能です。
住宅ローンを組み際にやりがちなミスとしてローン可能額いっぱいの家を購入するというものです。
例えばローン可能額が4000万円だった場合、3500万円の家と4000万円の家があったとしたら4000万円の家を選ぶ傾向があります。
せっかくなら少しでも便利な場所、広い敷地、オシャレな外観が良いと思い、つい限度額いっぱいのローンを組んでしまうのです。
しかしローンの額が大きくなると月々の返済額も大きくなります。
月々の返済額が大きいと、万が一収入が減った場合に家計への負担がかなり大きくなり、場合によっては返済が出来なくなります。
子どもの教育費貧乏
子どもに良い教育を受けさせたいという一心で、教育費貧乏になっている家庭も多いです。
特に所得の高い家庭に多く見られます。
小さな頃から塾やおけいこに通い、中学校から私立へ通うなどで子どもの教育費が大きく家計を圧迫しているのです。
現に私の母の友人の話ですが、夫の年収は1000万円程度、持ち家に外車を所有しています。
娘が一人いるのですが、その子が私立中学へ入学しました。
そこの中学校で知り合った同級生は、みんな父親が会社経営者、開業医といったかなりの高所得者のようで交際費にかなり費用がかかるそうです。
また夏休みには学校主催の海外旅行が企画されるなど想定外の支出が続きます。
学校説明会で聞いていた授業料とは別に様々な費用がかかるため、家計は火の車だと言っていました。
本当に家計が大変なため、親としては公立の学校に変更したいそうなのですが、娘としては中学校を途中で変わるのはとても勇気のいることです。
親も自分が娘に私立を勧めた手前、転校に関して強く言えず今も私立の学校に通っています。
このように子どもの教育費によって家計が圧迫されている家庭も要注意です。
子どもが自立できない
ニートやワーキングプアの問題もあり、子どもが成人後も経済的に自立出来ないという家庭も多いです。
子どもにも経済的な援助が必要なため、自分達の老後資金を準備出来ないまま老後を迎え破産するというケースです。
原因からみえる5つの対策
節約と貯金
まずは節約と貯金です。
今入ってきている収入よりも少ない支出で生活することを心掛けましょう。
特にブランド物が大好き、高級車に憧れるなど見栄をはりたい人は要注意です。
「となりの億万長者」という本を御存知でしょうか?
この本は本当のお金持ちが、お金をどのように管理しているかを書いている本です。
この本に出てくる億万長者は、みんなお金の管理をきっちりしており、ましてや見栄のために浪費することはしません。
むしろ節約家が多いのです。
それは見栄のために使うお金ほど無駄なものはないこと、見栄をはり出したらそこから財産がなくなっていくことを分かっているからです。
老後が本当に不安なら、見栄のためにお金を使用するというのはなくしましょう。
ローンの金額を小さくする
35年後も今の仕事を続けている、そして今の給料が維持されているという保証はどこにもありません。
また退職金も今ではあてにならなくなっています。
そのためローンは極力少なくするようにしましょう。
家を購入するなら新築ではなく中古の物件を購入する。
都心部から少し離れた場所を選ぶなど工夫をしましょう。
老後、社会保障はないものとして考える
社会保障がなくなるということは、医療保険、介護保険は全額負担、年金は0円という状況です。
かなり残酷すぎて将来に不安しかもてません。
しかしそれくらいのつもりで、老後の資金を準備している方が安全です。
老後にちょっとでも年金が入ればラッキー、そのくらいの気持ちでいるようにしましょう。
複数の収入源を確保しておく
多くの人がサラリーマンやパートなど労働の対価により得られる収入源がメインだと思います。
そしてそのような収入源一つだけだという人がほとんどだと思います。
このような労働の対価で得られる収入は、自分が病気やケガによる休職、リストラ、会社の倒産などがあった場合に一瞬にして収入がなくなります。
そのためメインの収入源とは別の収入源を確保しておきましょう。
今なら様々な副業に関する情報が本やネットで出回っています。
副業によって別の収入源を確保すると万が一に備えられます。
他には株の配当金や不動産の家賃収入など、定期的に得られる不労所得の確保も重要となるでしょう。
合わせてお読みください。
誰にもバレずに副業は出来る!お金を稼ぐ16の方法を一挙公開
【今からでも間に合う】初心者のための資産運用~安全に運用するための4つの手法~
子どもの教育費は本当に必要なものなのか冷静に検討する
私の友人も、自分の子どもに沢山の習い事をさせています。
水泳に英語、ピアノに塾、、、
月謝だけでもかなりの支出です。
これらの習い事は子どもが本当に望んでいっているものなのか。
また教育を将来の投資だと考えるのであれば、どのようなリターンがあるのかなどをしっかり検討しましょう。
少なくとも子どもがイヤイヤ行っている習い事になんの意味もありません。
どんなに良い先生に教えて持っても、本人のやる気がなければお金をドブに捨てているようなものです。
私の子どもの頃の話をします。
私の母は教育には厳しい方だったと思います。
そのため子どもの頃は、英語にそろばん、習字、ピアノなど色んな習い事に通わされました。
また中学に入ると数学が苦手だったのですが、母は周囲の人に「数学なら○○の塾がいい」という話を聞いてきては、私をその塾に通わせたのです。
はっきり言って、今までのどの習い事も塾も自分で選んでいったわけではなく、また楽しいとか頑張りたいという意欲もありませんでした。(こんなことを母にいったらショックを受けるかもしれませんが)
全くやる気がないので当然どれも伸びるはずもなく、そして大人になった今、活かせているものは何一つありません。
むしろ親に「勉強勉強」と言われたせいで、当時は勉強嫌いにもなっていました。
そして大人になってから独学で勉強した投資の方が、月々の収益を生んでます。
これはあくまでも私の体験談ですが、子ども自身にやる気がなければ何をしても意味がありません。
しかし本人が興味を持ち、やる気があればいくつからでも学ぶ事は出来ます。
「子どもの頃のあの習い事、意味なかったなぁ」という経験のある方って、私以外にもいるのではないでしょうか?
習い事ってそんなものです。
なので張り切り過ぎて、教育費貧乏にならないように注意しましょう。
まとめ
老後破産の原因
・危機感がない
・見栄っ張り
・予定外の医療費の増大
・収入の減少を予想していない
・多額のローンを抱えている
・子どもの教育費貧乏
・子どもが自立できていない
原因からみえる対策
・節約と貯金(見栄をなくす)
・ローンの金額を小さくする
・老後の資金は社会保障はないものとして考える
・複数の収入源を確保しておく
・子どもの教育費は本当に必要なものなのか冷静に検討する