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ムービングニンジャ@見知った風景
?「エル・プサイ・コングルゥッ!」
??『君に萌え萌え?』
?「ばっきゅんきゅん」
???『お前なら分かる筈だ』
?・???「『特に意味はない』」
?「暇を持て余した」
??『神々の』
???『遊び』
?「これが、シュタインズゲートの選択だよ」
_______それは、とても不思議な夢だった。
どこまでもどこまでも白くて_______。
まるで、地平線以外何も無くなってしまったかのような光景。
視界の端には砂嵐のような、見ていて不安になるような黒い何かが蠢く世界で_______。
自分が、今どこにいるのかすらも分からないような所だった。
けれども、いつも自分のことを客観的に見ているみたいな夢。
_______まるで、劇でも観てるみたいな、そんな夢。
その夢は、何回も僕の目の前で繰り広げられた。
_______だが、いつも始まり方は変わらない。
何かのカプセルのような物から這いずり出て、現実逃避するかのようにずっと立ち止まっている所からいつも始まるのだ。
_______最初は、何かを探すように早足で歩いて行く。
しかし、どこまで行っても風景はちっとも変わらない。
_______謎のカプセルが見えなくなってしまってからが、地獄の始まりだった。
自分を勇気付けるかのように行っていた早足も、気づけばなくなり。
まあまあ軸があった体も、徐々に軸がブレていき。
_______大きく体がブレてしまったが最後。
その体は、ニ度と立ち上がる事は無く、やがて視界を覆うように黒い何かが全てを飲み込む_______。
そんな、見ていてどこか胸が騒ぎ出すような夢だった。
「_______ッは」
全身が、覚醒をする。
夢で見ていた光景が、まるで今この瞬間に起きたかのように全身が警報を鳴らす。
「は、ッは_______」
身体中に汗が滲み出す。
どうやら、いつの間にか朝になっていたみたいだ。
ベッドのシーツには、強く握ったような跡と、汗が残ってしまっている。
外からは、締め切られたカーテンから漏れ出る日光と鳥の遠い声が聞こえる。
白色の、安っぽいカーテンを横へと開ける。
外の、何てことは無い普通の住宅街を見つめながら、おもむろに窓を開ける。
開けた窓から、朝特有の程よく冷たく、心地よい風が自室を占領しに入ってくる。
風にちょっと当たってから少し錆びたような音を響かせながら、窓を閉める。
僕は、はあ、とため息をつきながら自室から階下へと、階段を降りていった。
もう既に、頭は冴えきっていた。
_______最近、どうにも寝る事が出来ない。
いや、正確には、夢を見ずに寝る事が、無い。
あの、地獄のような夢は、少しでも寝てしまうとすぐに見てしまうのだ。
学校でも、家のリビングでも。
_______当然、精神科に受診しにも行った。
だが結局、解決策など出やしなかった。
今はまだ耐えられているが、これがいつ終わるのか検討も付かない。
下のリビングに行くと、母親が作ったであろう、ラップに包まれた冷めた料理が置いてあった。
電子レンジに突っ込み、適当に温めながらあの夢について考える。
_______そもそも、僕は一体いつからあの夢を見るようになったんだろうか。
確かにこういった夢というのは、記憶から忘れたいものだ。
なのだけれども、大まかな日時すら思い出せないというのは問題ではないのだろうか。
_______まあ食える程度に温まった料理を口に入れながら僕は、ぼんやりとテレビをつけた。
テレビに表示された時間は、かなり遅刻ギリギリを指していた。
「げ」
すぐに残りの料理を口に無理やり入れて、制服に着替える。
_______歯磨きをしながら消そうとしたテレビは完全に遅刻確定の時間を表示していたが、あまり深く考えないようにした。
「ふぬぬぬぬうぅぅッ」
いや、無理だった。
もうこれやばい。
_______何がって、あのキモい体育教師が門番の日に遅刻ってシャレにならない。
あ、おばちゃんが水撒いてら。
_______ん?
何か、おかしいぞ?
おばちゃん家の隣の道路を走っているトラック、どう考えても普通には見えない。
蛇行運転で走ってる?
_______まさか、暴走?
あのまま行ったら歩道にぶつかるんじゃないのか?
「ギャギャギィッ」
_______うげ!?あのトラック、やっぱ歩道に乗り上げやがった!
暴走トラックの前には、歩道を歩いていた女子が逃げ遅れている!
ぶつ、か、る_______。
「_______ッ」
な、んだ?今、の。
あの黒い何かが埋め尽くしてきた。
いつものように、胸が結構苦しい。
_______って、え、あれ?
トラックが、い、ない?
暴走トラックはまだ向こう側、だ?
何が、一体、何が起こって
「ギャギャギィッ」
_______野郎ッ!
トラックが歩道に乗り上げ、女子に向かっている!
アレに女子が当たれば、致命傷は避けられない。
「_______」
僕が叫んだのか、女子が叫んだのか、はたまた誰かだったのか。
無我夢中で辿り着いた女子を車道へと放り投げ、僕は_______。
「_______た。_______てる______________」
う、ぐ?
何だ、これ。
体中が痛い_______?
声を上げる事も出来ない。
「_______がぅ」
あ、出来た。
少し。ほんの少ーしだけ目を開けて見る。
_______白い天井?
また少ーしだけ眼球を、動かしてみる。
視界の端の方に、人影を捉えた。
白衣を着ている男と、どうやら僕の母親のようだ。
_______となると、ここは、状況的に病院なのだろうか。
医師らしき男が軽めに驚きながら、母親との会話を切り上げ話しかけてくる。
_______ぶっちゃけ、全身がめっちゃ痛くてそれどころでは無かったが、だいたい医師の言わんとする事は分かった。
まず、ここは予想通り病院で、僕の容体は普通じゃ考えられない程良いという事。
もう一つは、助けた女子はかすり傷程度で済んだという事だった。
学校には連絡が既にされており、一応様子見で一ヶ月は入院とのこと。
_______まあ、とんでもないスピードのトラックに撥ねられた筈なのに若い子がこのぐらいで済んだのには驚き、とは医師の男の話。
と、言うのも、最近の若者は骨が弱くてどうの、という事らしい_______。
あと、もう少ししたら当の少女がお礼しに来てくれるそうだ。
_______それは何とも嬉しい。目当てでは無いけれど、女子からのお礼とか何そのリア充イベント。
しかし、そうは言ってもやる事がないので、適当に窓の外を見ておくか。
_______ふと、少し、夕がかった空に照らされる病室で一つだけ違う音がした。
まるで、そこだけ_______
そこだけ、違う世界の音の様な。
そんな、異質な_______。
_______うん、む?
寝て、た、のか?
何やら良い夢を見てたような、見てなかったような_______。
むむむ、目がショボショボして視界が暗い。
_______うーむ、空は少し赤みが出てきたかな?
僕がいる病室は比較的、電気を付ける患者さんが居なくて、外の光がそのまま入ってきている。
おかげで、病室が何やら夕焼けみたいな、そんな雰囲気を持ってるよ_______。
「_______失礼します」
ん?
_______ドアが、開いた。
その声は、どこまでも透き通っていて。
その音は、どこまでも響いていて。
「あの、初めまして」
「あ、あぁ、はい」
その姿は、どこまでも可愛くって。
「私の名前は、竹内 実です」
「へ?う、あ、僕は、えと、横山 伸介で、す」
で、それらは、今まで女子と交流を持たなかった僕をキョドらせるのには十分で_______。
「伸介くん、か。助けてくれて、ありがとう。本当はもっと早く来たかったんだけど_______」
「あ、いや、気にしないで_______!」
「_______ううん、ありがとう。そう言ってくれると、有難いです」
_______僕に、助けてあげられて良かったと思わせるのにも十分すぎた。
反省はしていません。
もちろん、後悔もしてません。
してるのはシュタゲです。
空気のような存在であれ……
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