こんにちは、斉藤犬子です。
もう1ヶ月以上経ってしまいましたが…。
2017年1月某日、無事赤ちゃんを出産しました。
今回、わたしが選んだのは助産院での出産です。
産科医が常駐していないため、陣痛促進剤などの薬物を一切使用しない自然分娩でした。
自然分娩ってどうなんだろう?とお考えの方へ少しでも参考にしていただけたらと思い、出産体験記としてまとめることにします。
結論を先に言うと、
助産院も自然分娩もすっごく良かったです!
大満足のお産でした!
お産の概要
38週6日で出産。
分娩時間 約11時間。
赤ちゃんの体重は約2800g。
おしるしから陣痛まで
おしるしと思われる出血があったのは陣痛が始まる2日前でした。
夜中におしるしを確認した後、翌日から軽い生理痛のような痛みが始まりました。
これはいよいよ産まれるな!ということで実家に帰省。
陣痛が始まるまでの2日間は、ずっと軽いお腹の痛みと少量の出血が続きました。
前駆陣痛から本陣痛まで
2日目の朝、昨日よりもお腹の痛みがひどくなりました。例えるなら生理2日目の鈍痛です。
もしや陣痛が始まったのか?と思い陣痛アプリで間隔を記録してみましたが、初めは「間隔って何?!よくわからないんだけど!」という状態でした。
とにかくずっとお腹が痛くて、痛みが途切れる合間がわかりません。
なんとな〜く「痛みがおさまったかな?」というタイミングを記録していると、なんとな〜く5分間隔になってきました。
加えて出血もありました。本陣痛かどうかわからなかったのですが、出血が気になったのでとりあえず病院に向かうことにします。
ここからは時系列でまとめます。
15時
病院に到着。
いざ診察してもらうと、なんとお腹の痛みがきれいに消えてしまいました。
病院に来るまでは確かに痛かったのになあ…おかしい。
助産師さん曰く、病院に着いたら安心するせいか陣痛が消えてしまう人がけっこういるんだとか。
理由はさておき、一旦帰宅することにします。
診察代が余計にかかってしまいましたが、出血の方は問題なかったのでホッとしました。
16時半
帰宅する途中でコメダ珈琲に寄り、のんきにケーキを食べていると突然下腹部が激しく痛み出しました。
今までは生理痛のような痛みでしたが、今度はお腹の中をドリルで抉られるような激しい痛みでした。
痛すぎて声が出ません。
まじかよ…陣痛舐めてた…。とか考えながらしばらく歯を食いしばって耐えていると、ぴたりと痛みがおさまりました。
陣痛は生理痛と全然違うよ、とは聞いていましたが、なるほど全然違います。
約30分後、再びお腹が痛み出したので急いで帰宅しました。
18時
激しい痛みは約20分置きにきていました。
産院からは「5分間隔になったら連絡してね〜」と言われていたので、とりあえず夕飯を食べてヨロヨロしながらお風呂に入りました。
それからこたつに横になって、ひたすら陣痛アプリで間隔を記録しました。
22時
旦那さんが帰宅してご飯とお風呂を済ませている間に、とうとう陣痛が5分間隔になりました。
今度こそ、と病院に連絡してから荷物をまとめて出発しました。
入院から分娩まで
23時
ということで入院になりました。
この時点で子宮口はまだ2cmしか開いていませんでした。
入院する個室に案内され、そこで陣痛に耐えることにします。
付き添いに旦那さんに残ってもらいました。
24時
相変わらず陣痛は断続的にきていますが、痛みに慣れてきたのもあって横になっていればなんとか耐えられる程度でした。
旦那さんにはソファで仮眠をとってもらいました。
2時
今まではお腹の奥が痛かったのですが、突然、腰周り全体が割れるように激しく痛み出しました。
陣痛ってわりと耐えられるレベルだな〜とか思っていたわたしが愚かでした。
もう死ぬ!無理だ!心の中で叫びます。
一気に地獄に突き落とされた感じです。
呻き声を我慢できなくて、旦那さんが目を覚ましました。痛みの間、腰をさすってもらいながらひたすら耐え続けました。
3時
泣きそうなくらい痛い。とにかく痛い!
激しく痛み出してから、まだ1時間しか経っていないことに絶望しました。
このまま耐えられるんだろうか?
どうして自然分娩なんか選んでしまったんだろう…無痛分娩にすれば良かった…。
陣痛促進剤を打ってもらったら、もう少し楽になるんだろうか?
この痛みはあと何時間続くんだろうか…?
痛みに耐えながら、後悔に襲われたり、このまま意識を手放したくなったりしました。
4時
相変わらず腰周りが割れて粉々になりそうに痛みます。
さらに「メキメキッ!」と腰を押し広げて痛みがお尻の方に下がる感覚がありました。
今思い返すと、この瞬間が何よりも痛かったです。
赤ちゃんが出てくる瞬間が一番痛いのかな、と思っていたのは大間違いでした。赤ちゃんが出る瞬間はむしろ爽快!という感じだったので…。
4時半
分娩室に移動することになりました。
移動する前に「自力でトイレに行ってみてね〜」と言われ、フラフラになりながらトイレへ。分娩室へもなんとか歩いて移動しました。
分娩室は畳の小さなお部屋でした。
時代劇などで使っている天井から吊るされた縄があって、見学に来たときはぶら下がってみたいなあ〜ワクワク!なんてのんきなことを考えていましたが、実際はそんな余裕など無く、倒れこむようにお布団へ。
フリースタイル分娩なので好きな体制をとっていいのですが、正直、どの体制でもしんどい!
横に寝るのが一番マシかな…というかもう何も考えられない。
旦那さんは腰をずっとさすってくれていました。
この時、テニスボールを腰やお尻に当てて…とよく聞きますが、わたしの場合は何をされても痛みがやわらぐことは無かったのでよくわかりません。
何度も「もう無理だ」と泣きそうになりましたが、旦那さんが寝ずに付き添いしてくれているので、何とか泣き言は言わずに耐えられました。
6時
母が付き添いに来てくれました。
ここから、陣痛がお尻の方に押し出される感じに変わりました。いわゆる「いきみたくなる感じ」ですね。
痛いというよりは、きばりたくないのに無理やり何かが出そうになる、という感覚でした。
この時点で体力をかなり消耗していたので、陣痛の合間に疲れて眠りそうになっていました。というか寝てました…。付き添いの旦那さんと母に申し訳ない…と思いながら寝ました…。
いきむ行為は、きばると言った方が感覚的に伝わるでしょうか、とにかく疲れます。
ウトウトしかけたところで陣痛が来て、少し休憩してまた陣痛…の繰り返しです。
途中で破水したのですが、時間は覚えていません。バシャバシャと大量に水が出る感覚はわかりました。
8時
疲れすぎて半分眠りながら陣痛と戦っていました。
いきむ度に助産師さんが会陰をマッサージしてくれていたのが気持ちよくて、痛みはかなりやわらぎました。しかも後に裂けずに済んだので本当に良かったです。
合間に「赤ちゃんの頭が見えてきましたよ〜」と言われ股間に手を伸ばすと、ブヨブヨしたものが!本当に出て来てる!
今まで先が見えなくて辛かったのが「あと少しだ!」と希望が持てました。
というか、股間に赤ちゃんが挟まっているのかと思うとかわいそうで…早く出してあげたい!笑
いきむのがしんどくても、無理やり力を振り絞りました。
9時45分
2回いきんだら力尽きる、の繰り返しをしていたところ、助産師さんに「あと少しだからもっといきんで!」と言われ、最後の力を振り絞って4回いきんだら、ずるん!と赤ちゃんが出てきました。
出た瞬間はまさに爽快!でした。
前にも書きましたが痛みはあまり感じませんでした。
そして可愛らしい泣き言が聞こえ、今までの痛みや苦労が一瞬で消し飛びました。
すぐに赤ちゃんを胸に抱かせてもらいます。いわゆるカンガルーケアというものですね。
可愛くてたまりません。
体は疲れているはずなのに、興奮して疲れを感じません。
助産師さんに「スーパー安産でしたね!」と言われ「あんなにしんどかったのに安産なのか…?」と思いましたが、確かに初産で約11時間はスムーズな方ですね。
もっと長期戦になる方もいますから…。
11時
一旦赤ちゃんを預けている間に、産科医の診察がありました。
会陰は助産師さんが丁寧にマッサージしてくださったおかげで裂けなかったのですが、膣内に小さな傷ができたので、縫合してもらいました。
この傷は赤ちゃんが出てくるときに、頭の次に肩より先に手が出てしまい、ひとまず手を中に戻したときについた傷のようでした。
小さな傷だったので痛みは感じませんでした。
会陰裂傷が怖かったので本当に良かったです。助産師さんってすごいんだなあ…。
12時
お産から2時間経過し、自力でトイレに行き、自力で歩く練習をしてから病室へ戻りました。
間も無く赤ちゃんが部屋に運ばれてきて、母子同室の入院生活が始まります。
お産の最中は疲れて眠くて仕方なかったのに、赤ちゃんが隣にいると寝顔が可愛くて眠っていられません。
こんな感じで無事にお産は終了しました。
後日談で、退院後に大量出血して大変なことになってしまうのですが、それはまた記事にまとめたいと思います。
自然分娩は途中で心折れそうになりましたが、産んだ後の体はいつも通りで特に不調は無く、なんだか激しいスポーツをしたような感覚でした。
陣痛促進剤が合わなくて辛かったという友人の話や会陰裂傷の話を聞いていたので、自分の持てる力を信じて自然分娩にして本当に良かったと思います。
助産師さんのサポートも大満足だったので、助産院の素晴らしさもまたお伝えしたいです。
最後に、産まれた娘のプリ子(仮名)です。
無事に産まれてきてくれて本当に良かったです。
常に力一杯きばりながらプリプリおならをするのでプリ子に改名しようかな…なんて。
これからプリ子の育児日記も書いていきますので、どうぞよろしくお願いします!