キレイのヒミツ

<9>デトックスを意識。“菌”の力も借りること 岸 紅子さん

  • 2017年2月27日

イラスト/大橋美由紀

  • 岸 紅子さん

  • すっきり甘酒
    岸さん監修のもと、東京北青山の「シンシア・ガーデン カフェ」がプロデュースした甘酒。ベジキッチン すっきり甘酒  150g グルテン・大豆・化学調味料・合成香料・合成着色料・動物性原料・白砂糖不使用/プレーン 278円、ざくろと山梨桃 298円、高知柚子と生姜 288円(ともに税別)0120-666-877(ビーバイ・イー)

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 女性の心と体のセルフケアに的を絞った日本で初めての啓発団体で代表理事を務め、ホリスティック(全体的)なキレイのあり方を広く女性たちに伝える岸 紅子さん。身体本来の働きや自然治癒力を生かした美と健康を手にするには、“菌”のチカラを借りることが欠かせないようです。

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――大人の女性のキレイについて、まずは岸さんの提唱なさっている「ホリスティックビューティ」とはどんなものか教えてください。

 「ホリスティック」とは全体の、包括的なという意味で、「全体は部分の寄せ集めではない」という価値観を表す言葉です。そもそも、キレイというのは外見(スガタ)と身体(カラダ)と精神(ココロ)の総和で、“高いレベルの健康”です。どういうことかというと、肌や髪は身体の末端部ですが、身体にとっては内臓のほうが大事だから、体調の悪い時には心臓や肺などに優先的に酸素や栄養が送られ、末端部は二の次になります。つまり、その末端部までキレイだということは、内側が細胞レベルまで健康で、心の状態も良く総合的に満たされてバランスがとれているということ。キレイってハイスペックなんです。食べ方、眠り方、運動の仕方、マインドの保ち方など、総合的に自分をマネジメントすることが必要だし、それをするためには食や栄養、身体についてなど、広い知識も必要です。

早春のこの時期はデトックスを意識する

 たとえば今の時期、アレルギーや肌荒れなどのトラブルが出やすいのは、立春から雨水にかけての今の時期が、一年のうちで「デトックス期間」だからでもあるんですよ。春先は草木が芽吹くだけでなく、日常的に肝臓で解毒・排出しきれず体内にたまっていた毒素、食品添加物や大気汚染による過酸化物質なども一気に排出されるんです。添加物は、食事に気を使っている人で年間2~3キロ、何も気にしていない人は約8キロも口にしていると言われます。ためこんだ分だけ身体に負担なのだから、減らしていくようにしたいですよね。

 デトックスのこの時期は、ファスティングなど排出をさらに促すことをするのがおすすめ。またこの時期に山菜を食べるのは、苦み成分がデトックスを促し、肝を養ってくれるから。こんなふうに、月や季節のサイクルを知って、日々同じ繰り返しではなく自然のリズムと調和していくこともホリスティック美容の大事な一面です。

朝一杯のおみそ汁で“菌活”、腸からキレイに健康に

――毎日の習慣として実践できることはありますか。

 わが家では、毎朝必ずおみそ汁を飲むことを鉄則にしていますよ。みそは、麹(こうじ)菌の力をダイレクトに取り入れられる、世界に冠たる発酵食品です。アミノ酸や酵素の宝庫で、代謝を高めて体を温めるから温活にはもってこい。高い分解力で消化を促し、乳酸菌のエサとなって善玉菌の繁殖を促すため、腸内菌のバランスが整い免疫力アップにもつながります。

 生きた酵素をとるためには、みそ汁を沸騰させないこと。添加物不使用で、伝統製法の上質なみそを使ってください。劇的に変わりますよ。私は毎朝の具だくさんみそ汁習慣で、辛かった花粉症の症状が驚くほどラクになり、7歳の娘は、まわりではやっていても一度もインフルエンザにかかっていません。

 菌のチカラって本当に偉大。世の中は除菌・抗菌が進んでいますが、私はもっと菌を取り入れたくて、家の中を“蔵(くら)化”したいほどです。みそは毎年手作りしていて、ほかにも三五八(さごはち)漬けといって塩、麹、蒸し米を3:5:8の割合で漬床にする漬物も、翌日には食べられるので手軽につくったりしています。

 米麹、米、水を厳選し、乳酸菌をプラスしたノンアルコールの甘酒も監修しました。すっきりしたのどごしにこだわったので、飲みやすく習慣にしやすいと思います。腸内環境は刻々と変化するから、好バランスを保つためには“菌活”は「続ける」ことが大事ですよ。

(文・野田まゆ)

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岸 紅子(きし・べにこ)

NPO法人日本ホリスティックビューティ協会 代表理事。ホリスティック美容家。自らの病を克服した経験を経てNPO法人を設立。健康・美容・医療業界の有志のもと、2010年から「ホリスティックビューティ検定」をスタートし多くのホリージョ(ホリスティックビューティな女性)を輩出。「温活」「菌活」「腸活」といったセルフケアの考え方を普及し、オーガニック&ウェルビーイングのムーブメントをリードし続けている。

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