NHKニュース7 2017.03.04

地下水から有害物質が高い値で検出された豊洲市場。
調査方法の妥当性が議論になっています。
きょう、経由地の北京で、2度にわたってメディアに発言したリ・ジョンチョル氏。
なぜ、急に語りだしたのか。
こんばんは。
ニュース7です。
豊洲市場の問題で、新たな事実です。
地下水に含まれた有害物質の濃度が、それまでより突出して高かったことが議論を呼んだ、最終のモニタリング調査。
担当した業者が、東京都の指示によって、過去の調査とは違う手順で調査をしていたと明らかにしました。
豊洲市場の問題を審議する都議会の特別委員会。
飛び交う専門用語。
参考人として呼ばれたのは、水質調査の業者たちです。
焦点となったのは、土壌汚染対策が行われた豊洲市場の安全性を確認する、地下水のモニタリング調査。
とりわけ、去年11月に行われた、最終、9回目の調査でした。
豊洲移転が延期された理由、その一つは、モニタリング調査が移転の日までに終わらないためでした。
そして、ことし1月に公表された調査結果が、衝撃を与えました。
有害物質のベンゼンが、最大で環境基準の79倍、そして、本来出てはいけないシアンなどが検出されたのです。
それまでの8回の調査に比べて、突出して高い濃度で、検出された場所も、市場のより広い範囲に及んでいました。
地下水のモニタリング調査では、不純物の泥や雨水を取り除くため、まず調査用の井戸にたまった水を何度か捨てる、パージと呼ばれる作業を行います。
そのあと、新たにたまった地下水をサンプルとして採取し、分析します。
きょうの特別委員会では、パージの作業とサンプルの水の採取について、歴代の調査を担当した業者に質問が出されました。
過去8回の業者は。
一方で、9回目の調査をした業者は。
9回目の調査をした業者は、それまでの8回とは違い、都の指示によって、パージで取り除いた地下水そのものを分析に回していたことを明らかにしました。
さらに指示を受けたのは、都の新市場整備部の担当者からだったとしました。
9回目の調査がなぜ、それまでとは違う方法で行われたのか。
指示を出したとされる都は、当時の対応を検証することにしています。
小池知事は。
特別委員会での業者に対する質疑の内容を確認したうえで答えたいという考えを示しました。
続いてはこちら、中国の国防費の推移です。
1989年から年々伸び続けてきました。
そして、ことしの総額は、日本円で17兆円近く。
1兆人民元の大台を初めて突破する見通しになりました。
南シナ海で、アメリカの空母を離陸する戦闘機。
海洋進出の動きを強める中国を念頭に、パトロールを続けています。
そのさなか、中国では、あすから始まる全人代・全国人民代表大会について、傅瑩報道官が記者会見しました。
ことしの予算案での国防費について、質問が出ると。
去年の予算では、9500億人民元余りが計上されていたことから、ことしは初めて、1兆人民元の大台を突破し、日本円で17兆円近くになる見通しとなりました。
空母を就役させ、国産にも取り組むなど、先進的な装備の導入を急速に進めている中国。
ことしも国防費の大幅な増額で、軍備増強を続ける姿勢を明確にした形です。
一方、アメリカのトランプ大統領。
国防費の増額を目指し、日本円でおよそ68兆円の確保を議会に求める方針を、これまでに示しています。
2日には、アメリカの最新型空母の艦上で演説し、空母を現在の11隻から12隻にするなど、海軍力の増強に力を入れる方針も示しました。
そのアメリカと中国の間で摩擦が強まっているのが、南シナ海問題です。
中国の傳報道官は、この問題について、アメリカをけん制。
一方で、国防費に関しては、中国が追いつき追い越すことを心配しているかもしれないが、アメリカとの能力の差はとても大きいとも述べました。
アメリカに次いで、国防費で世界第2位の中国。
今回の国防費の伸びについて、専門家は。
今後については。
きょう未明、北京に到着した、北朝鮮国籍のリ・ジョンチョル氏。
キム・ジョンナム氏が殺害された事件で、警察に拘束されていましたが、きのう釈放され、国外退去処分になりました。
空港では、大勢の報道陣を前に、マレーシア側を強く非難。
きょうも不可解な動きがありました。
各国の報道陣が詰めかけた、北京の北朝鮮大使館前。
リ・ジョンチョル氏がきょう夕方、記者会見を開く予定でした。
しかし、15分前になって急きょ。
会見を案内しておきながら、不可解な中止。
詳しい理由は明らかにしませんでした。
リ・ジョンチョル氏は、殺人罪で起訴された女2人と共に、警察に身柄を拘束されていました。
労働ビザを持っていましたが、受け入れ先とされる会社で、勤務の実態はありませんでした。
地元メディアによりますと、警察は、リ氏が事件直後に出国した北朝鮮国籍の4人の容疑者を、空港まで送るなどしていたと見て捜査していたということです。
しかし、警察は十分な証拠が得られなかったとして、きのう、リ氏を釈放。
不法滞在を理由に、国外退去処分になっていました。
マレーシアを国外退去となったリ・ジョンチョル氏。
大勢のメディアが待っていて、声をかけていますが、終始無言のままです。
ところが、突然沈黙を破ったリ氏。
日本時間のきょう未明、北京に到着すると、突然、興奮気味に話し始めたのです。
1時間ほどあとにも、再び姿を見せて。
マレーシア当局による捜査が不当なものだったという批判を繰り返し強調しました。
その後、会見をキャンセルしたリ氏。
北朝鮮当局者によりますと、マレーシアに残る家族と共に帰国したい考えだということで、これまでのところ、中国からの出国は確認されていません。
一方、マレーシアの警察はきのう、北朝鮮国営のコリョ航空の職員、キム・ウギル容疑者を拘束するための令状を取っています。
行き詰っている捜査の突破口にしたい考えですが、キム容疑者は、北朝鮮大使館の中にいると見られ、在外公館の特権を定めた国際条約で守られていることから、拘束は容易ではない見通しです。
東日本大震災の発生から、まもなく6年です。
しかし、まだ3万5000人余りが、こうしたプレハブの仮設住宅で生活を続けています。
阪神・淡路大震災では、発生から5年までに、すべての被災者が退去しました。
こうした中、健康状態を悪化させ、仮設での生活から抜け出すことができないまま、亡くなる人も出ています。
こんにちは。
宮城県石巻市の仮設住宅で暮らす、工藤妙子さんです。
去年9月に夫の勝廣さんを亡くしました。
震災後は、早く仮設を出て、昔のように暮らしたいと、共働きを続けていました。
しかし、おととし、勝廣さんが口くうがんと診断されました。
2人とも仕事を辞めざるをえませんでした。
そのころの勝廣さんです。
急激に痩せ細り、狭い仮設から早く出たいと、繰り返すようになりました。
苦しみを少しでも和らげたい。
2人で始めたのが、大好きだったドライブでした。
そんなある日の勝廣さんのことばを、工藤さんは今も忘れることができません。
仮設住宅を出られないまま、勝廣さんは亡くなりました。
なぜ仮設住宅での生活が長期化しているのか。
災害公営住宅の整備や、住宅の高台移転の遅れなどが理由に挙げられます。
NHKは、岩手、宮城、福島の3県の被災者など、合わせて5000人を対象に、アンケートを行いました。
その結果、仮設住宅での生活を経験した人のうち、7人に1人が、同居していた家族を亡くしたと回答しました。
トイレへ行くだけになって、足腰が弱った。
仮設に閉じこもり、体力低下。
専門家は。
原発事故の影響で、仮設住宅での暮らしが長期化している人もいます。
福島県浪江町の佐藤俊一さんです。
去年11月、母親のミツさんを亡くしました。
浪江町の自宅は避難区域に指定されたため、佐藤さんは、ミツさんと共に、50キロ余り離れた仮設住宅で暮らしていました。
原発事故の前、ミツさんは、畑で野菜を栽培するのが楽しみでした。
しかし、仮設住宅入居後は、外出することがほとんどなくなりました。
1年後には歩くことも難しくなり、介護施設に入所。
4年後の去年11月、亡くなりました。
佐藤さんは今、一時帰宅を繰り返し、自宅の片づけを進めています。
この春、避難指示が解除される見込みだからです。
自宅に戻ったら、ミツさんが愛した、かつての庭に戻したいと考えています。
そして、被災者の皆さんの生活再建に欠かせない、復興事業についてです。
がれき処理や、原発事故の除染など、国や県が発注した大規模な復興事業で、ゼネコンとの契約額が途中で増額されるケースが相次いでいることが分かりました。
NHKが取材したところ、全体の5分の1の事業は、契約額が当初の2倍以上に引き上げられています。
こうした契約変更について、環境省や岩手県はホームページで公表していません。
専門家は、税金のむだづかいや不正につながりかねず、情報公開の徹底が必要だと指摘しています。
復興事業で相次ぐ、契約額の増額について、専門家は。
例えば、環境省がおととし4月に発注した、福島県双葉町の除染事業。
契約額は当初22億円でしたが、事業が始まったあと、3回にわたって変更され、3.8倍の84億円余りに引き上げられました。
NHKは、こうした契約額1億円以上の除染、それに宮城県と岩手県が発注したがれき処理など、合わせて73件の大規模な復興事業について、ゼネコンとの契約状況を調べました。
その結果、全体の87%に当たる64件の事業で、契約額が途中で増額され、全体の5分の1は、契約額が当初の2倍以上に引き上げられていることが分かりました。
その理由は、これまで経験がない震災後の事業で、緊急性が高く、正確な業務量を見極めるのが難しかったなどとされています。
また、61%の事業で、契約額が30%を超えて、増額されていました。
こうした場合、環境省などは、増額分について、契約し直すことを原則としていますが、新たに契約が行われたケースはありませんでした。
さらに、岩手県は契約変更を、みずから公表せず、議会にも変更された事業の契約額を報告していませんでした。
岩手県は、建設関連の事業については、公表するよう県のルールで定めていますが、がれき処理事業は、価値のない廃棄物を処理する役務であり、建設関連の事業ではないなどとしています。
また環境省は、ホームページで公表しておらず、福島市の事務所まで行く必要があります。
一方、宮城県は、多額の支出を伴う事業であり、すべてをオープンにする必要があるとして、当初の契約を変更する際には、議会の議決を経たうえで、その内容をホームページで公表しています。
契約額の大幅な増額は、震災から6年となることしに入ってからも、除染や中間貯蔵施設など、4件の事業で行われています。
専門家は。
安倍総理大臣は、地域によっては、保育所に入りにくい状況が依然として続いているとして、待機児童の解消に向けた取り組みを加速させるため、6月に新たなプランを打ち出す考えを示しました。
安倍総理大臣はこのように述べ、待機児童解消に向けた取り組みを加速させるため、ことし6月に、新たなプランを打ち出す考えを示しました。
ニュースを続けます。
大阪の学校法人森友学園が、鑑定より低く購入した豊中市の国有地で開校を計画している小学校。
大阪府は、森友学園の籠池理事長に対し、今月14日までに最新の収支計画などを提出するよう求めています。
大阪府の松井知事はきょう、期限までに提出されなければ、審議が間に合わなくなり、来月の開校は難しくなるという認識を示しました。
大相撲の新横綱・稀勢の里。
今月12日に大阪で初日を迎える春場所を前に、先輩の横綱たちと共に、土俵入りを奉納しました。
大阪市の住吉大社には、初めてとなった4横綱そろっての奉納土俵入りを見ようと、およそ3500人が詰めかけました。
注目の新横綱・稀勢の里。
おととい、贈られたばかりの新しい化粧まわしを初めて締めて、土俵入りを披露しました。
一方、先輩の横綱たちも、春場所に向けて、気合い十分です。
稀勢の里は、奉納土俵入りを終えたあと、田子ノ浦部屋の宿舎の近くにある小学校へ移動。
地元の子どもたちと交流するイベントに参加しました。
いいんですよ、泣いてもいいの、泣いてもいいの。
泣いてもいいんでちゅよー。
大相撲春場所は、今月12日に、大阪府立体育会館で初日を迎えます。
サッカーJ1は開幕から2試合目。
開幕戦を落とした浦和レッズは、3年ぶりにJ1に復帰したセレッソ大阪と対戦しました。
昨シーズンは、年間最多の勝ち点を挙げたレッズ。
相手のセレッソには、対戦成績で負け越しています。
レッズは前半22分、遠藤の縦パスから、武藤が決めました。
練習どおりと、息の合った連係で先制します。
さらに37分、武藤が相手のボールを奪います。
武藤が来た。
相手陣での守備からゴールを生み出しました。
さらに、後半にも、エース候補、ラファエル・シルバの2試合連続ゴールで突き放しました。
毎年、優勝争いをするレッズが、力の差を見せて、リーグ戦初勝利です。
そのほかの結果です。
開幕戦を落としていた、昨シーズンの王者、鹿島アントラーズは競り勝ちました。
FC東京、ベガルタ仙台、ヴィッセル神戸の3チームが、開幕から2連勝です。
気象情報は菊池さんです。
こんばんは。
こちら、鳥取砂丘に現れたのは、オアシスです。
地下水が湧き出て出来たものなんですが、広さは5500平方メートルと、例年にない大きさとなりました。
先月の記録的な大雪の影響と見られています。
大雪が雪どけ水になって、地下水となって、こうやって湧き出ると?
そうなんですね。
雪、多かったですもんね。
さて、あすの天気は、午前を中心に晴れる所が多くなりそうです。
北海道はあす明け方にかけて、猛吹雪に警戒を続けてください。
東北から九州、沖縄にかけては、午前中、晴れる所が多いでしょう。
しかし、午後になりますと、西から雲が広がってきそうです。
そして、夕方以降は、九州で雨の降りだす所があって、東北や北海道は雪の降る所があるでしょう。
またあす、気温が上がりますから、花粉が多く飛びそうです。
これは対策が必要ですね。
しっかりとされてください。
そして、この先、気温の変化は大きくなりそうなんです。
予想最高気温を見ていきますと、月曜日にかけては、3月から4月並みの気温が続くんですが、火曜日は、真冬並みの寒さとなりそうです。
急に寒くなりますから、お気をつけください。
では、各地のあすの天気です。
今回は奄美大島ですね。
はい。
ここは龍郷町という所らしいです。
2017/03/04(土) 19:00〜19:30
NHK総合1・神戸
NHKニュース7[二][字]

震災から6年たっても 仮設から出られずに…

詳細情報
番組内容
夜7時、これさえ見れば1日が分かる。今日の日本・世界の今を、あなたのもとへ 【キャスター】高瀬耕造,【サブキャスター】橋本奈穂子,【気象キャスター】菊池真以
出演者
【キャスター】高瀬耕造,【サブキャスター】橋本奈穂子,【気象キャスター】菊池真以

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