イベントレポート:ミセス&ミス・ビットコインのイベントに潜入!

公開日時: 2016/05/27 PM7:00 JST

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5月25日、約1か月に1度開催されるMonthly party with Mrs and Miss Bitcoinのイベントが南青山で行われた。スピーカーはミス・ビットコインの藤本真衣さん、ミセス・ビットコインのしゅうまいさん、そしてゲストの斎藤創弁護士だ。

 

これまではビットコインの基礎知識や初心者でも楽しんで使える方法等についての講演が多かったこのイベントだが、今回は同日に参院可決、成立したばかりの仮想通貨に関する法律ついて学ぶことができた。

 

仮想通貨に関する資金決済法と犯収法の改正は①仮想通貨がテロ資金やマネーロンダリングに使われないための規制②仮想通貨の利用者保護の2つの観点で導入されており、1年以内に法律が施行される。

 

法律が施行されると、仮想通貨交換業者は登録が必要になり、口座開設の際の本人確認が必須となる。

斎藤弁護士いわく、法案の中でサプライズだったのは仮想通貨交換の定義の部分だ。仮想通貨と日本円等の法定通貨を交換する業者はもちろんだが、仮想通貨同士の交換業者もこの規制の対象となる。

 

 

海外の規制の状況は?

 

アメリカではニューヨーク州に有名なビットライセンスがあるが、他の州は特に類似ライセンス制度は見られない。国レベルではFincenがマネロン対策を行い、州レベルでは利用者保護のMoney transmitter licenseがある。アメリカではビットコイン利用が進んでいる印象はあるが、仮想通貨を取り扱う企業にとっては厳しい部分もあると斎藤弁護士は解説する。

 

ヨーロッパではある国でライセンスを取得すれば他の国でより簡単な手続きでライセンスを取れる制度があり、BitStampがルクセンブルクで、Circle社はイギリスでライセンスを取得した事例がある。

 

このような世界の仮想通貨規制事情を鑑みた上でも日本は比較的バランスの良い法規制がなされたのではないかと斎藤弁護士は語った。講演の後も質疑応答コーナーでは質問が飛び交い、この日本の仮想通貨規制への関心の高さがうかがえた。

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