自民党は5日、第84回定期党大会を東京都内のホテルで開いた。安倍晋三首相は演説で、党として憲法改正発議への議論を主導していくことに決意を表明した。【時事通信社】
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 自民党は5日、第84回定期党大会を東京都内のホテルで開いた。安倍晋三首相は演説で、党として憲法改正発議への議論を主導していくことに決意を表明。大会では党則と総裁公選規程を改正し、総裁任期を従来の「連続2期6年」から「連続3期9年」に延長することを正式に決めた。これにより、総裁任期が2018年9月に満了する首相は、3選に向け次期総裁選に立候補することが可能となり、長期政権に道が開ける。

 演説で首相は「自民党は憲法改正の発議に向けて具体的な議論をリードしていく。それが自民党の歴史的使命だ」と強調。昨年の参院選で同党が27年ぶりに単独過半数を回復したことに言及した上で、「国政選挙に4連勝しているが、緊張感を忘れず謙虚に力強く挑戦していくことを誓う」と述べ、7月の東京都議選や次期衆院選に勝利することを念頭に長期政権に意欲を示した。

 連立を組む公明党の山口那津男代表も来賓としてあいさつし、「内外の諸課題を考えたときに、政治の安定こそがそれに応える確実な道だ」と述べ、自公両党の結束を呼び掛けた。経団連の榊原定征会長は「安倍政権の政策遂行に全面的に協力したい」と語った。

 総裁任期の3期9年への延長は、昨年秋の党内論議で実質的に決まっていた。安倍首相が総裁3選を果たし、国政選挙も乗り切れば、最長で21年9月まで政権担当が可能となり、通算の首相在任日数は3500日を超える計算だ。19年11月には、明治・大正期の桂太郎首相の2886日を抜いて歴代1位となる。

 大会では「憲法改正の原案発議に向けて具体的な歩みを進める」と明記した運動方針を採択。次期衆院選へ「常在戦場の精神で臨む」ことも盛り込んだ。 

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