スポンサー料8億円とも…東芝「サザエさん」降板は本当か
東芝の経営危機で存続が危ぶまれているのが、メーンスポンサーを務めるテレビアニメ「サザエさん」(フジテレビ系)と、所有する「野球部」「ラグビー部」の実業団チームだ。株主からは「無駄遣い」と真っ先にやり玉に挙げられそうだ。
■根強い「サザエさん=東芝」のイメージ
今年で放送49年目を迎える「サザエさん」。98年からは東芝を筆頭とする複数社提供に変わったが、それまでは1社提供が続き、いまだサザエさん=東芝のイメージは根強い。昨年6月、白物家電事業を手放した際も、企業イメージを残すため、サザエさんのスポンサー契約は継続してきた。
だが、ちまたでは降板が既定路線のように語られている。東芝に問い合わせると「現時点で決まっていることはありません」(広報・IR部)と、否定も肯定もしないビミョーな言い方。
ただし、サザエさんまで撤退となると、対外的なイメージも悪くなるし、社内の士気も下がる。降板だけは何としても避けたい。
「2月26日放送の視聴率は13.4%。昨年には一時、1ケタ台に落ち込んだが、それでも最近は2ケタ台をキープ、国民的アニメの地位を維持している。広告費削減を迫る株主に、いかにサザエさんがブランドイメージを高めているのかを説明できるかがカギでしょう」(テレビ業界関係者)
そのテレビスポンサー料はどの程度、負担しているのか。前出の関係者は言う。
「東芝はフジテレビのサザエさんに加え、TBSの日曜劇場、BS日テレの番組提供もやっているが、サザエさんだけで月間7000万円程度、年間で8億円超の支出とされます。サザエさんは現在1社提供ではないので、年々減額していると聞きますが、それでも“微々たる負担”とは言えません」
■実業団と選手はどうなる?
一方、実業団チームの存続はどうか。監督・コーチを含めて総勢36人の東芝野球部、同じく63人の東芝ラグビー部がある。
「チームは社員選手とそれ以外のプロ契約選手などが混在していますが、現段階では、実業団はこれまで通り活動していく見込みです」(広報・IR部)
万が一、廃部となれば選手たちはどうなるのか。
「東芝は関連会社の所属選手が少なくない。彼らの行く末は、その会社の事業など経営状態に左右されるでしょう。ラグビー部は日本代表クラスの選手が多いので、仮に休部になっても引き取り手はいくらでもいる。問題はそれ以外の人です、チームは16-17シーズンのリーグ戦で6勝9敗と低迷した。廃部となれば、社員でない選手は職探しを始めないといけません」(ラグビー関係者)
13年にはパナソニックのバドミントン部が休部した。三洋電機時代からの名門チームで、“オグシオ”の小椋久美子と潮田玲子が所属していたチームだ。パナソニックはテレビ事業の不振などで12年3月期に最終損益7721億円の赤字に転落し、本社の大量リストラに伴った休部だった。
「廃部後はチームと共に別の会社に移籍するか、中には選手をやめて一般社員の道を歩む人がいます」(スポーツ紙記者)
夢を諦めて会社員にならざるを得ない選手も出てくるかもしれない。
■根強い「サザエさん=東芝」のイメージ
今年で放送49年目を迎える「サザエさん」。98年からは東芝を筆頭とする複数社提供に変わったが、それまでは1社提供が続き、いまだサザエさん=東芝のイメージは根強い。昨年6月、白物家電事業を手放した際も、企業イメージを残すため、サザエさんのスポンサー契約は継続してきた。
だが、ちまたでは降板が既定路線のように語られている。東芝に問い合わせると「現時点で決まっていることはありません」(広報・IR部)と、否定も肯定もしないビミョーな言い方。
ただし、サザエさんまで撤退となると、対外的なイメージも悪くなるし、社内の士気も下がる。降板だけは何としても避けたい。
「2月26日放送の視聴率は13.4%。昨年には一時、1ケタ台に落ち込んだが、それでも最近は2ケタ台をキープ、国民的アニメの地位を維持している。広告費削減を迫る株主に、いかにサザエさんがブランドイメージを高めているのかを説明できるかがカギでしょう」(テレビ業界関係者)
そのテレビスポンサー料はどの程度、負担しているのか。前出の関係者は言う。
「東芝はフジテレビのサザエさんに加え、TBSの日曜劇場、BS日テレの番組提供もやっているが、サザエさんだけで月間7000万円程度、年間で8億円超の支出とされます。サザエさんは現在1社提供ではないので、年々減額していると聞きますが、それでも“微々たる負担”とは言えません」
■実業団と選手はどうなる?
一方、実業団チームの存続はどうか。監督・コーチを含めて総勢36人の東芝野球部、同じく63人の東芝ラグビー部がある。
「チームは社員選手とそれ以外のプロ契約選手などが混在していますが、現段階では、実業団はこれまで通り活動していく見込みです」(広報・IR部)
万が一、廃部となれば選手たちはどうなるのか。
「東芝は関連会社の所属選手が少なくない。彼らの行く末は、その会社の事業など経営状態に左右されるでしょう。ラグビー部は日本代表クラスの選手が多いので、仮に休部になっても引き取り手はいくらでもいる。問題はそれ以外の人です、チームは16-17シーズンのリーグ戦で6勝9敗と低迷した。廃部となれば、社員でない選手は職探しを始めないといけません」(ラグビー関係者)
13年にはパナソニックのバドミントン部が休部した。三洋電機時代からの名門チームで、“オグシオ”の小椋久美子と潮田玲子が所属していたチームだ。パナソニックはテレビ事業の不振などで12年3月期に最終損益7721億円の赤字に転落し、本社の大量リストラに伴った休部だった。
「廃部後はチームと共に別の会社に移籍するか、中には選手をやめて一般社員の道を歩む人がいます」(スポーツ紙記者)
夢を諦めて会社員にならざるを得ない選手も出てくるかもしれない。