WILLER EXPRESS(ウィラーエクスプレス)も、3列で全18席を配置した新シート「ReBorn(リボーン)」を導入する。従来の3列独立シートとは異なり、カーテンではなくシート全体を包む壁に覆われている。隣の人が何をしているのかは着席時には覗くことはできず、個室ではないので閉塞感がない。シートのリクライニング角は156度、座面幅は59センチでウィラーエクスプレスのバスの中で最も広く、高身長でも窮屈感なく過ごせる。運賃は東京~大阪間では片道1万800円から設定されている。
3社が相次いで高価格帯のバスを投入する背景には、ニーズの多様化と競争環境の変化がある。
東京~大阪間を安価に移動する場合、かつてはJRの快速「ムーンライトながら」などの夜行列車が主流だった。近年では夜行列車が季節運転になるなど縮小したものの、代わりに成田空港を発着する格安航空会社(LCC)も出現した。しかし、LCCは便数が限られる上に空港アクセスの費用や乗り換えの手間もかかるため、高速バスと比べると利便性が高いとは言えず、高速バスの独壇場となった。しかしながら、各社がこぞって参入したため、競争は激化。キャンペーン価格ながらも片道数百円という運賃で販売されたこともあり、40席クラスの4列シートのバスを中心に満席にすることに苦戦するバス会社も続出した。
今回発表された2つのバスをみると、東京~新大阪駅間の新幹線指定席の片道運賃(1万4450円、通常期の場合)に匹敵もしくはそれ以上の価格であるのが目につく。一方で、両備ホールディングスが横浜~広島間で運行しているバスも4席ある完全個室の座席から予約が埋まっていく傾向にあり、ウィラーエクスプレスも東京~大阪間を結ぶ路線のうち約1割を占める片道8000円以上の高級バスの乗車率は約9割と好調で、いずれも女性からの予約が多いという。利用状況をみても、強い需要があるといえる。
東京から新大阪へ向かう新幹線の終電は午後9時半前。「DREAM SLEEPER 東京・大阪号」であれば約1時間30分長く東京に滞在することができ、大阪には始発よりも約45分早く到着することができる。コンサートの終演や野球の試合終了まで滞在を満喫し、翌日には余裕を持って出社できる。数年前から休日を中心に大都市のホテルの料金が高値安定している現在、宿泊費が節約できるという利点のみならず、快適に過ごしながら移動できるとなれば、プチ贅沢な移動も良い選択肢になるだろう。
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