講演会にとどまらない。保護者に配られる一見普通の「園長のごあいさつ」にも、こんな文章が書かれていた。
「やはり中共から資金援助を受けている政党がまことしやかに日本人の顔をして日本国をそれを構成する日本民族を分断しようと活発に動いています」
「日本民族のDNAが日本国にとって良き方向になるよう優れた先人たちの想いが安保法制を通過させることでしょう」
副園長(籠池氏の妻)から、手紙に「子どもにコーラやファンタを飲ませたそうですね。韓国人は整形したり、そんなものを飲ませたりしますが、日本人はそんなことをしない」と書かれた母親もいた。
一人の母親は、そんな園の様子を「戦前の日本を意識しているようだった」と評する。
「女は家のことと子育てをしていればいい、というような価値観もあったんです。子どもが園で泣き出すだけで、副園長から『母親としてどう教育しているんだ』と怒鳴られたこともありました」
子ども達は、家でもおもらしをするようになったり、具合が悪いと「ごめんなさい」と泣き出すようになったりした。
「当時は、子どもがただ、新しい環境に慣れていないと思っていたんです」
動揺を見せる子ども達。だが、園に子どもを通わせている間は、園の方針に反対することはほとんどなかったという。
「子ども達への洗脳もあったけれど、保護者もやっぱり、洗脳されていたのかもしれません。いまでも通わせている人たちには、(籠池氏の)『信者』がたくさんいますよ」
PTA会費の不透明さを追及してやめさせられたり、教育方針をめぐって口論となってやめさせられたり。ほかの園に行ってから、「異常さ」を認識したそうだ。
ある母親は、こうつぶやいた。
「日本会議だとか、生長の家とか。こんなカルトみたいなところだと知っていたら、最初から入らせなかったのに。あのまま行かせてたら、子どもがどうなっていたのか、分からないですよ」
子ども達は染まりやすい。年長になると「中国人が嫌い」というような園児が増えていたという。
すでに退園をしている子どもたちも、森友学園の問題を報じるテレビで「教育勅語」が流れると、思わずそちらを振り向いてしまうそうだ。
今回取材に応じてくれた保護者のうち、在日コリアン3世の母親は、こう語った。
「塚本幼稚園で教育を受けた子ども達が地元の小学校に来るかもしれないと思うと、私の子どもが差別を受けるのではないかと、怖くて仕方ありません」
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