小池知事 築地市場の安全性 健康に影響与えないとの認識示す

小池知事 築地市場の安全性 健康に影響与えないとの認識示す
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東京都議会は2日、一般質問が行われ、都が「土壌汚染のおそれがある」と判断していたことが判明した築地市場について、小池知事は「法令上の問題はなく、人の健康に影響を与えることはないと考えている」と述べ、問題はないという認識を示しました。
東京都議会は1日に続き、少数会派を含む12人の議員による一般質問が行われました。

このうち、自民党の川松真一朗議員は「知事は築地市場の安全性について問われた際、安全だという認識を示したが、その理由を伺う」とただしました。

築地市場の安全性をめぐっては、戦後、アメリカ軍の施設があったことなどから、都が「土壌汚染のおそれがある」と判断していたことが判明しましたが、小池知事は「コンクリートやアスファルトで覆われており、土壌汚染対策法などの法令上の問題はなく、人の健康に影響を与えることはないと考えている」と述べ、問題はないという認識を改めて示しました。

公明党の遠藤守議員は「性犯罪、性暴力の被害者支援について、全国から多くの女性が集まる首都・東京の女性知事としてどう立ち向かうのか」とただしました。

これに対し小池知事は「警察や医療機関などと連携して、精神的ケアの充実などの取り組みを行っている。今後も被害者の立場に立った支援を実施していくとともに、被害者の置かれた状況を広く都民に理解いただけるよう、啓発にも力を入れる」と述べ、全庁を挙げて被害者支援を充実させる考えを示しました。

民進党議員で作る東京改革議員団の大西智議員は「満員電車のピーク時の混雑率は依然として高い。多様な働き方が求められる中で、鉄道混雑の緩和に向けて知事の見解を伺う」と問いました。

これに対し小池知事は「ことしから夏の一定期間に、一斉に多くの方々に快適な通勤を実感してもらう取り組みを実施する。今後、鉄道の利用者・事業者双方に働きかけ、さまざまな施策を総動員しながら、快適通勤の実現に向けて幅広く取り組んでいく」と述べ、鉄道の混雑解消への取り組みに力を入れる考えを示しました。

都民ファーストの会の音喜多駿議員は、東京オリンピック・パラリンピックの費用負担の問題について、「今後の自治体負担の議論についても、都が中心となって力強くリーダーシップを取っていくべきだ」と述べ、知事の決意をただしました。

これに対し小池知事は「大会まであと3年と迫り、さまざまな検討を加速させていかなければならない。国、組織委員会、関係自治体と緊密に連携しながら、開催都市である都が議論を主導し、費用負担の協議促進や、コストのさらなる縮減に取り組んでいく」と述べました。

築地市場 自民「知事の認識は1つのベースになる」

築地市場について、小池知事が、コンクリートなどで覆われており、問題はないとする認識を示したことを受けて、自民党の高木啓幹事長は都議会の終了後、記者団に対し「知事の認識は1つのベースになる。地上と地下は分けて考えるべきだ」と述べました。

そのうえで、安全性に問題はないとする小池知事の認識を踏まえ、築地市場と同様、土壌がコンクリートなどで覆われた豊洲市場の安全性をどのように考えているのか、ただしていく考えを明らかにしました。