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【河崎真澄のチャイナウオッチ】
模倣疑惑の上海「大江戸温泉物語」でハァビバノンノン? 中国客には大人気「訪日旅行の気分」
場内専用の浴衣を着た地元客が、畳敷きの部屋で寝転がりながら漫画本を読んだり、すしや焼き鳥など屋台風の日本食が並ぶレストランで家族連れでくつろいだりする姿を見ると、一般の中国人の間で日本や日本文化に対する認識が好転しているようにもみえる。
ただ、問題は施設の“模倣疑惑”がなおも晴れていないこと。建物やロゴ、室内の作りは日本の「東京お台場・大江戸温泉物語」にそっくりだが、日本側は昨年12月22日の声明で「中国をはじめとした海外で、弊社と同一の称号の施設の営業に関し一切関係ない」と注意を呼びかけている。
宝山区の監督当局は産経新聞の取材に対し、「当該の温浴施設に権利侵害など問題があるかどうか、現在も調査中」と回答した。
他方、上海の温浴施設のマネジャーは、「日本から正式な認可を受け、何も問題はない」と言い切る。運営する「上海江泉酒店管理有限公司」は、日本の「大江戸温泉物語株式会社と2015年11月1日から18年10月31日までの提携契約がある」と主張。日本の「森田満昌代表取締役社長」が調印したとする“公認証明書”まで公開している。