金正男(キム・ジョンナム)氏殺害への関与が指摘される北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が、米韓軍のプレッシャーに逆ギレしたようだ。朝鮮人民軍総参謀部が2日、米韓両軍の合同野外機動訓練「フォールイーグル」に対し、報道官談話で「超強硬対応措置」を取ると宣言したのだ。
朝鮮中央通信によると、談話では「米帝(米国)と南朝鮮(韓国)傀儡(かいらい)が危険極まりない北侵核戦争演習を強行した以上、わが軍隊は超強硬対応措置で立ち向かうであろう」「朝鮮人民軍は正義の核の霊剣で侵略者の核戦争騒動を無慈悲に粉砕する」と反発した。
米韓軍事演習が始まった1日には、同通信は正恩氏の朝鮮人民軍部隊の視察を伝えた。正恩氏は、米韓軍事演習に対して部隊の将兵たちの戦闘準備が進んでいることに満足し、さらなる戦力強化に向けた課題を提示したという。
また、韓国の聯合ニュースは、複数の韓国政府筋の話として、朝鮮人民軍創建85周年に当たる4月25日に北朝鮮が大規模な軍事パレードを準備している兆候があると報じた。記事では、正恩氏が米韓演習に対し、今年の軍事パレードを過去最大規模で実施するよう指示したと指摘。さらに、北朝鮮が2月に発射した新型中距離弾道ミサイルなどの公開が予想されるとしている。
北朝鮮と米韓両軍の衝突は必至なのか。