自動車の車検でブレーキの強さを検査する機器の基準値が誤って低く設定され、2014年1月以降だけで、全国で約158万台が車検に合格していたことが分かった。国はこのうち、実際にブレーキが基準を満たさないのは2万1400台程度と推定。誤った設定値でも一定の安全を保つレベルのため、ただちに問題はないとしているが、希望者には無料で再検査を受け付ける。
国土交通省によると、同省の外郭団体、自動車技術総合機構と軽自動車検査協会の計50事務所が管理する69のテストコースに設置された検査機器。内部監査で昨年10月に発覚した。
再検査の対象は、14年1月~16年10月ごろに両団体の69コースで車検を受けた車。対象車の使用者には通知を郵送する。今月中には再検査の対象かどうかをインターネット上で調べる検索システムを作る。【内橋寿明】