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米国務省が国別人権報告書 電通女性社員の「karoshi」取り上げ 韓国の汚職事件も

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米国務省が国別人権報告書 電通女性社員の「karoshi」取り上げ 韓国の汚職事件も

高橋まつりさんの遺影と母親の幸美さん=2016年10月7日、東京・霞が関(天野健作撮影) 高橋まつりさんの遺影と母親の幸美さん=2016年10月7日、東京・霞が関(天野健作撮影)

 【ワシントン=加納宏幸】米国務省は3日、世界各国の人権状況をまとめた2016年版の国別人権報告書を公表した。日本については、大手広告会社、電通に勤めていた高橋まつりさん=当時(24)=が過労自殺した問題を、「karoshi」(過労死)という言葉を使って説明した。

 高橋さんの過労自殺に関し、「1カ月の残業時間は130時間で1週間当たりの睡眠時間はたったの10時間だった」とし、労働監督署が過労死と認定したことを紹介。これにより、「改めて過労がもたらす深刻な結果に関心が集まることになった」とした。

 韓国に関しては、朴槿恵(パク・クネ)大統領の友人、崔順実(チェ・スンシル)被告の国政介入事件を韓国が抱える汚職問題の代表例として取り上げ、「朴氏が友人たちの活動に関係していると広く信じられている」と指摘した。検事や国会議員による汚職の事例も取り上げて、昨年9月に「不正請託および金品など授受禁止に関する法律」が施行されたことを紹介した。

 報告書は、北朝鮮について、政治的な理由による「裁判なしの殺害」が続いているとした。昨年7月の金勇進(キム・ヨンジン)副首相(教育担当)の処刑や、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の命令による高射砲を使った処刑などが事例として挙げられた。

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