ビットコイン、初めて金1オンスの価値を上回る
- 2017年03月3日
仮想通貨ビットコインの価値が初めて金1オンスの価格を上回った。ビットコインは2日に1268ドル(約14万5000円)を付けた一方、金1トロイオンスの価格は1233ドルだった。
ビットコインの価値が上昇している背景には、中国での旺盛な需要があると指摘されている。中国当局は国外への資金移動にビットコインが使われているとして警戒を強めている。
過去1カ月にわたる急上昇は、2014年に当時最大の取引所が破たんした「マウントゴックス事件」で急落していたビットコインの価値が大きく反転したことを示している。
2009年に登場して以来、ビットコインは騰落を繰り返しており、多くの専門家はビットコインの存続に疑念を示していた。
違法な資金流出を止めようとする中国当局は、今年初めにビットコイン取引の取り締まりに乗り出した。
しかし、ビットコインは一時的に値を下げたのみで、1月には高値を更新。その後もさらに上値を伸ばしていた。
ビットコインの仕組み
ビットコインはコンピュータ上のコードで、新たな通貨だとされているが、ほかの通貨と同様、何と交換できるかで価値は決まる。
ビットコインは「マイニング(採掘)」と呼ばれる方法で得られる。コンピューターが難しい数学的問題を解いて64桁の答えを出す方法だ。
問題を1つ解決するごとにビットコイン1単位の処理が完了し、作業者にはビットコインが報酬として与えられる。
コンピューターの処理能力が日々高まるなかでも、1日に「採掘」されるビットコインを一定にするため、問題の難易度が調節されている。
現在は約1500万ビットコインが存在する。
ビットコインを受け取るためには、仮想郵便受けの役割を果たす27~34桁の文字と数字からなるアドレスが必要だ。
アドレスを管理する帳簿が存在しないため、ビットコインの取り引きに参加する人は匿名性を維持することができる。
ビットコインのアドレスは代わりに電子財布に保存され、それが蓄えられたビットコインの管理に使われる。